『身体にやさしいインド』 [インド]
出版社/著者からの内容紹介
人間は「食」を通して環境を体内に摂り入れる──この単純な哲学に根ざしたインド庶民の「生」を追体験。
人間は「食」を通して環境を体内に摂り入れる──この単純な哲学に根ざしたインド庶民の「生」を追体験。
1994年に発刊された古い本で、コミセンの図書室で見つけたもの。
単なるインド好きの旅行者が旅先での出来事を面白おかしく綴った紀行文とはまったく違う、遺跡調査や神話・伝説等を丹念に収集し、丁寧に述べている。サンスクリットの文化、他の文化との比較の視点があるため、旅先での出来事のひとつひとつの背景に何があるのか、読みながら学ぶものが多かった。特に、アーユルヴェーダ(インド伝承医学)の考え方について紹介している第2章は面白かった。
インド相撲(クシティー)に入門する話とか、サドゥーの弟子になって山岳民族(外来のアーリア系ともドラヴィダ系とも違う先住民族)の村を訪れる話とか、それ以外にも面白い話が沢山あった。イラストも豊富で解説もついており、インド料理のレシピ解説も豊富である。本書の最後に4頁にわたるスパイスチャートが載っているが、各々の効能も解説されており、役に立つ本でもある。
日本語の中には、サンスクリット語が起源と思われる言葉が沢山あるのも驚きだった。
入門どころか、インドについて少し詳しく知りたいと思う人にはお薦めの1冊だと思う。書店では入手困難だろうから、町の図書館とかで探してみて下さい。
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