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地元・亜細亜大学、箱根駅伝優勝おめでとう [テレビ]

いやぁ、驚いた。戦前、下馬評にも上がっていなかった亜細亜大学が、箱根駅伝総合優勝を果たした。区間賞を取ったのもたった1人と、ブレーキになる選手がいなかった総合力の勝利だと思う。5連覇を阻まれた駒澤大学の全盛期を見るような思いだった。戦前、優勝候補として挙げられていた東海大は5区・伊達がブレーキ、日大は2区・サイモンがブレーキ、順天堂大は8区・難波が脱水症状で大ブレーキ、駒沢大はアンカー10区・粕谷が同じく脱水症状でブレーキと、とにかく期待された選手が予期せぬブレーキでうまく区間をまとめられずにタイムを落とした。ずば抜けた選手がいなくても、調子の悪い選手を使わないような選手層の厚さがあればそこそこ箱根では戦えることを実証したのではないかと思う。

箱根駅伝を観戦しながらいつも思うのは、調子が良いからといって入りの数kmを1km2分40~50秒のペースで入ってしまうと20km以上の長丁場はなかなか持たないということだ。10区の亜細亜大・岡田と駒沢大・粕谷の駆引きなどまさにその典型だ。何年か前の9区での山梨学院大・黒木(だったと思う)と早稲田大・櫛部の戦いの再現だった。最初は追い上げるチームが早めに差を詰めようとするが、余裕を持って序盤を走った先行チームの方が最後には突き放すという展開に終わる。また、今年の花の2区で山梨学院大・モグスが驚異的な追い上げを見せた時、これは空前絶後の区間新記録が生まれるのではないかとTV中継が煽っていたが、蓋を開けてみれば区間歴代4位に過ぎず、やっぱり最初飛ばしすぎると後が大変というのがよくわかった。

もう1つは、現代みたいに10分以内で上位争いからシード権争いまでを繰り広げるようなレベルの高い接戦になった今日の箱根駅伝では、やっぱりモノを言うのは山登りの5区と山下りの6区に絶対的なエースを揃えているチームはかなり戦えるということだった。往路の順天堂大は5区で襷が渡る時点で6位だったところから往路優勝を果たしている。(まるで、ツール・ド・フランスでアルプスの山登りでマイヨ・ジョーヌの行方が決まってしまうのとよく似ている。昨年までツール7連覇という偉業を達成したランス・アームストロングは、タイムトライアルだけではなく、山登りも強かった。)

今回、フラフラになりながら襷を繋いだ順天堂大・難波の姿に感動を覚えておられる方は多いと思うのだけれども、冷静に考えればかなり危ない判断を仲村監督は強いられたのではないだろうか。これも何年か前の話になるが、山梨学院大がマヤカ&中村の二枚看板で臨んだ箱根で、中村が3区だったか4区だったかで同じような症状を起こして上田監督がレースを棄権する判断をしたケースがあった。実際、脱水症状を起こしてお亡くなりになる市民ランナーが毎年少なからずいらっしゃる中で、本当に続けさせてよかったのかどうか、ちょっと心配だ。「箱根だから」というので多少の無理をさせると、その時はなんとか形を繕えたとしても、その選手のその後の競技生命に重大な影響を与えないとも限らない。箱根で無理をさせ過ぎるから、箱根から優秀なマラソン選手がなかなか育たないとも言われているわけで、そのあたりは観戦する我々の側にも冷静な眼が必要だ。

何はともあれ、亜細亜大学は初優勝でおめでとうと言いたい。これで、僕の準地元・武蔵境駅前界隈は盛り上がるだろうし、大学的にも、野球部の痴漢未遂事件で被った大学の悪いイメージをある程度は払拭できたのではないかと思う。何よりも、地元の僕としては安売りを期待したいところである。また、三鷹国際交流協会の2月4日のイベントもこれで一段と盛り上がるのではないかと密かに期待している。


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ドライチ

亜細亜大学、初優勝おめでとうございました。
復路6位からの“史上最大の逆転劇”は
最高に見ごたえがありました。

Sanchaiさんの準地元は、武蔵境なのですね。
私は実家が小平なので(今は埼玉在住ですが)、
以前は武蔵小金井駅で乗り降りしていました。
名古屋の星が丘から引っ越してきてから
中央線は25年くらい利用していましたので、
その沿線はとても懐かしいですね。

今後も、ブログ拝見します。宜しくお願いします。
by ドライチ (2006-01-04 10:03) 

はじめまして。TBありがとうございました。
亜大野球部・・・そういえば、そんなこともありましたね(しみじみ)。
by (2006-01-04 18:07) 

Sanchai

ドライチさん、コメントありがとうございます。
確かに、復路6位からの逆転劇というのは順位的には史上最大なのですが、今は戦国駅伝といわれるくらいに各校とも実力が拮抗しているので、時差が4分少々であれば6位でも逆転は可能だと思いました。往路ゴール時には亜細亜大よりも前にいた東洋大がぎりぎりシード権獲得というのもそれを物語っていると思います。
因みに、私も一時期名古屋の上社に住んでいました。星ヶ丘はボウリングで行ったことがありますよ。

by Sanchai (2006-01-05 00:02) 

Sanchai

mahilandさん、コメントありがとうございます。
mahilandさんの記事でも書かれている通り、大切なのは調子の悪い選手を使わないことなんですよね。今みたいな実力伯仲の大学駅伝では、1人でも成績が悪いととたんに順位を大きく落としてしまいます。将来ある大切な選手達ですので、くれぐれも無理強いして欲しくないです。
by Sanchai (2006-01-05 00:07) 

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