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教育省の組織再編は第一弾 [ブータン]


2022年10月8日(土)のクエンセルの記事からの引用。面白いことに、この記事、ティンプーの記者ではなく、プンツォリンのラジェッシュ・ライ記者の記名である。考えられるのは、教育省関係者がプンツォリンに来ていたので彼が取材をしたのか、それともこの週はティンプーがツェチュ(大祭)の三連休があったりして、ティンプー在住の記者の人出が足りなかったか。たぶん後者だろう。ティンプーがツェチュでお休みであったとしても、プンツォリンでは普通に仕事が行われていたから。

記事の内容は、7日(木)に教育省が公表した組織改編に関するものである。要点をかいつまんで紹介すると、

◆学校教育局(DSE)とカリキュラム専門性開発局(DCPD)はDSEに統合。
(DCPDは元々パロにあった王立教育評議会(REC)で、カリキュラム開発を担当していた。)

◆DSEは、①学校カリキュラム課(SCD)、②教員開発課(TDD)、③教育リーダーシップ課(ELD)、
 ④STEMイノベーション課(SID)、 ⑤幼児教育課(ECCD)、⑥特別教育課(SEND)、
 ⑦学校連携調整課(SLD)の7課に再編(記事には「5課」とあるが、「7課」の誤りだろう。)

◆カリキュラム開発の決定権限の独立性を担保するため、外部有識者の任命に基づく、カリキュラム・
 技術諮問委員会(Curriculum and Technical Advisory Board)を設置。

◆成人・高等教育局(DAHE)にあったノンフォーマル・継続教育課と、DSEの学校給食・栄養課が、
 青年スポーツ局(DYS)と統合され、教育プログラム局(DEP)に改称。

◆DEPは、①カウンセリング課、②プログラム調整課(ノンフォーマル教育、防災教育、学校施設)、
 ③スカウト・スポーツ課、④保健福祉課(HWD)、⑤女性子ども関係課(WCAD)

◆DSEにあった教育モニタリング課(EMD)は次官直属となり、すべての局のサービスをモニタリング・
 評価する。

◆DAHEの残りの機能は、教育省政策計画課(PPD)の1ユニットに統合。

◆ユネスコ全国委員会(National Commission for UNESCO)は、次官直属からPPDの1ユニットに移行。

その他、独立委員会の再編や新設などにも触れられている。

◆◆◆◆◆◆

ここ数カ月、噂にのぼっていた労働人材省技術教育局(DTE)の教育省への統合は、現時点では発表されていない。今回のプレスリリースは、あくまで教育省内での組織再編に関するもので、この後省庁跨ぎの再編が第二弾として発表されるのだろう。

今、僕自身が仕事上接点があるのは特殊教育課(SEND)と青年スポーツ局(DYS)のユースセンター課である。前者については、元々DSE傘下の1ユニットであったため、位置付けはあまり変わったという印象はないが、DYSはDEPと改称され、新設されるDEPには「青年(Youth)」の文字が消えている。

再編される5つの課を見渡すと、元々ユースセンターが果たしていた役割はこれらの5つの課に跨っていることがわかる。どこかの課の1部署に位置付けるのではなく、局長直轄となるのかなと予想される。

STEM教育については、REC/DCPDが所管していた頃は、よく知らない職員が学校のICTの授業でコーディングだけ勉強させていればSTEM教育だと言わんばかりのラフな整理をしていたのがずっと気になっていた。この再編で、明確に担当部署を頭出しできたのだから、これからはもうちょっとダイナミックに、算数や理科、社会科、美術などの授業にもSTEM要素を盛り込むような働きかけをしていって欲しいものだ。

◆◆◆◆◆◆

ファブラボCSTが開所してから、9月前半は組織運営を軌道に乗せるのに忙殺され、後半は慌ただしく休暇で久々に日本に帰った。ブログの更新頻度が下がっただけでなく、ブータンの話題はここ数週間フォローできていなかった。先週末から職場復帰はしたものの、入れ替わりで僕のカウンターパートが第17回世界ファブラボ会議(FAB17)出席のため、インドネシアのバリ島に出かけたので、これから2週間、留守番役を務めることになっている。

ブータンに戻って来たとはいえ、ブログの更新頻度は以前ほどは上げられないだろう。ご容赦下さい。



タグ:教育
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