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災害環境リモートセンシングの技術 [地域愛]

三鷹国際交流協会のイベント いよいよ明日!
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国際理解講座 「地球環境問題」
*** 宇宙から地球の健康状態を診断する ***
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第一部 講演 「宇宙から地球の健康状態を診断する」
    講師 竹内渉さん(東京大学生産技術研究所人間・社会部門准教授)
第二部 意見交換
    コミュニケーター 川越至桜さん(東京大学生産技術研究所特任研究員)
■ 日時   10月24日(日) 午後2時から4時 (開場午後1時半)
■ 会場   三鷹駅前コミュニティセンター 地下一階会議室
       http://www.city.mitaka.tokyo.jp/c_service/001/001693.html
■ 申込   三鷹国際交流協会に電話、または協会HPから
       TEL    0422-43-7812
       協会HP  http://www.mishop.jp/

先日来しつこくご案内してきた通り、24日(日)は上記イベントがあり、僕は会場ボランティアをやってきた。当日は曇り空で肌寒い天候。参加者の出足は鈍いかなと危惧したが、主催者発表によると48人参加と意外と集まったようである。

講師の竹内渉さんのお話「空から地球の健康状態を診断する災害環境リモートセンシング」はとても興味深いものだった。リモートセンシングとは、「非接触センサーシステムが計測した電磁エネルギーをスペクトルとして読み込み、画像として解釈し、対象物や場について信頼性のある情報を得る技術」なのだそうだ。それを利用することで、陸域であれば①自然災害(森林火災、洪水、台風)、②植生の種類、密度、状態、分類、③地質情報、鉱物資源探査、大気であれば④大気ガス濃度、汚染状況、大気循環の状況、海洋であれば⑤海色、海水面温度、海水循環の状況、海氷の動き、などが調べられるのだという。


中でも特に印象に残ったのは、森林劣化や樹種の変化、森林火災については空から見れば一目瞭然だという説明だった。例として挙げられていたのは南ベトナムの森林変化だったが、元々原生林があったところが違法に伐採され、コーヒーやゴムといった商品作物が植えられるようになっていったという。僕はそうした作付変更は住民の合理的選択の結果だから、よほど魅力的な代替案でも示さなければ、「これは地球環境によくありません」というだけでは納得はしてもらえないのではないかと思っている。とはいえ、ややもすると地方の行政官でもなかなか入っていって目視確認を行なわない(行なえない)奥地の森林で、何が起きているのかを把握するにはリモートセンシングは非常に有効な手段となるようだ。

また、東南アジアでよく問題となる泥炭火災についても、リモートセンシングであらかじめ泥炭湿地の地下水位変動を見て、「このあたりで火災が起きそう」と予測して対応策を講じることもできるのだという。泥炭湿地で火災が発生するのは、泥炭を含んだ森林を農地化するために排水路を建設して乾燥化を進めたことにより、地下水位が下がって火災が頻発するようになったのだという。泥炭地は空隙が多い構造になっているため、一度乾燥化した泥炭を元の湿った状態に戻すことは不可能だそうで、そうなったら保全策を講じるしかない。発火リスクを予測する以外にも、そうした土地には耐火性が高く、貧水条件下でも生育可能な植林が行なわれることが求められそうだ。

そして、これらの可能性を見ながら、こうした技術とデータ解析を行なう研究者の視点が、東南アジアの各国および地域全体での森林違法伐採問題や泥炭火災および煙害問題への取組みにも繋がっていったらいいだろうと思った。今僕は東南アジアの国境をまたぐような問題への取組みのあり方について検討する研究プロジェクトに関わっている。そういう問題意識からすると、今回の講演は日曜開催とはいえ非常に有意義なものだったと強く感じる。

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実のところこの日は体調が今ひとつで、体温を測ったら多少熱があったのではないかと思う。また、先週来左膝の具合が芳しくなく、職場から最寄り駅まで歩く途中で必ず通らなければならない急坂では必ず左膝に痛みが走り、しばらくは足を引きずるような歩き方で難儀している。そんな状態で前日剣道の稽古にも出たのだが、正座するにも蹲踞するにも左膝が痛くて非常につらかった。左膝をサポーターで保護した状態で翌日のイベントに出かけたわけで、動きもとりづらく、会場ボランティアとしてはあまり機動力が発揮できなかった。

そんな状態だったのにこのイベントの後、インド時代の知人と待ち合わせてインド料理を食べに行った。キングフィッシャー(ビール)だのグローバー(ワイン)だの、インド製の飲み物を味わえたのはいいが、帰宅した後しばらくして気持ち悪くなり、早々に布団にもぐり込んでなんとかやり過ごした。
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