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チリがサケ輸出大国になるまで [読書日記]

南米チリをサケ輸出大国に変えた日本人たち―ゼロから産業を創出した国際協力の記録 (地球選書 1)

南米チリをサケ輸出大国に変えた日本人たち
―ゼロから産業を創出した国際協力の記録 (地球選書 1)

  • 作者: 細野 昭雄
  • 出版社/メーカー: ダイヤモンド・ビッグ社
  • 発売日: 2010/07
  • メディア: 単行本
国際協力の現場がわかる「ヒストリーシリーズ」誕生
-苦闘した日本人とチリ人の人間ドラマを書籍化-
2010年08月02日
 一匹のサケも生息してなかったチリが、世界で1、2を争うサケ輸出大国に成長した。その陰には、JICAの支援と日本人専門家の苦闘があった--。
 このたび『南米チリをサケ輸出大国に変えた日本人たち-ゼロから産業を創出した国際協力の記録-』が発行された(著者:細野昭雄JICA研究所上席研究員、発行:ダイヤモンド社)。JICAがチリで行った水産養殖プロジェクト「日本/チリ・サケプロジェクト」のストーリーをまとめたものだ。
 本書は、JICA研究所が企画した「プロジェクト・ヒストリー」研究の成果をまとめたシリーズ第1弾として誕生した。1969年から20年以上にわたって続いたプロジェクトの軌跡を、貧困解決のための新産業立ち上げという側面にも光を当て、かかわった人々の情熱と人間模様も紹介しながら丹念に追っている。
《出所》JICAプレスリリースより(http://www.jica.go.jp/topics/2010/20100802_02.html
かなりの勢いで読んでしまったが、読みやすい本ではある。チリのサケは我が家でもお世話になっており、妻に言わせるとなんで最近チリ産サケが増えたのか疑問に思っていたらしい。そうした疑問にちゃんと答える1冊である。多分、中学生ぐらいには比較的読みやすいのではないだろうか。夢とロマンのあるお話だと思う。

――などと非常に淡白な感想で申し訳ありません。ただ、この本を読んでの率直な感想は、実は別のところにある。

1冊の本が世に出るためには、単に文章を書ける能力とか書きたい題材とかの存在だけではなく、出版社とのコネだとか、或いは執筆・出版を後押ししてくれる第三者の存在とか、いろいろな要素があると思う。本を書いてみたいという夢は僕ですら持っているが、雌伏何年でもいい出会いがなくて出版話にも発展しないで終わるケースが圧倒的に多いのではないかと思う。『半ケツとゴミ拾い』『インパラの朝』『裸でも生きる』などを読んでいて著者の行動や意見に素直に共感しなかったのは、こんなところにも理由があるのかもしれない。

こんな本を、日本の若手農家が関わった1960年代から70年代にかけてのインドに対する稲作協力について書けたらいいなぁ。難しい研究論文よりも、こういうストーリーを物語調でまとめる方が僕の性には合っているように思える。
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