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新米ギタリストのスラム訪問1 [インド]

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4月13日(火)、かねてより親交のあったチョープラさんが代表を務めるDISHA(ディシャ)というNGOの事業地を再訪した。DISHAの事業地訪問のお話は別の記事でご紹介するとして、先ずはこのデリー西部マヤプリ地区にあるスラムのノンフォーマル教育教室に僕が持ち込んだ「秘密兵器」のお話をしようと思う。

言葉が多少しかわからない僕達がインドでスラムの子供達にアプローチするにはどうしたらいいか?

1つは「折り紙」だ。紙がもったいないだろというつっ込みはあるかもしれないが、それでも教室で折り紙を教えているケースは結構多い。DISHAの児童向け教室でも折り紙はやらせていた。但し、正方形の折り紙ではなかったみたいだけど。

2つ目は「ヒンディー語の絵本」だ。以前にも書いたことがあるが、「読み方を教えてくれ」とヒンディー語で頼んで(この程度だったらなんとか言える)子供達に絵本を読ませるというものだ。自分の勉強にもなるし、教えてくれる子供達にとっても勉強になる一石二鳥だ。今回も、僕は2冊ほど絵本を持ってDISHAの教室に乗り込んで行ったのだが、そもそもこの子供でいっぱいの教室に置かれている絵本の蔵書はかなり多く、わざわざ持って行く必要はなかった。

むしろそれよりも問題なのは、これらの教室が非常に込んでいて、子供に絵本を読ませて教わるという手法はこんな狭いところでは適用できない。かといって屋外に出たらそこは本当にスラムであり、子供達と地べたで車座に座って読んでもらうような場所がそもそもない。

そこで考えたのが第3の秘密兵器―――それはお察しの通り「ギター」である。

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去年の9月から単身赴任の手習いでと独習を始めたギター、12月の職場の忘年会で赤っ恥をかきながらも弾き語りに挑戦し、その後仕事が立て込んで1ヵ月以上練習を中断していた時期もあったけれど、そろそろ帰国というのが漏れ聞こえるようになってきてから、再び練習に力を入れ始めた。

朝と夜、1日2回は練習する日々。何かしら次の目標でも定めたらもっと力を入れてできるかなと思っていたところに今回のスラム訪問が降ってわいた。

演奏を始める前に子供達に「これは何か」と聞いてみた。ほぼ全員がそれがギターだと知っていた。しかし、実際に見たことがあるかどうかを尋ねると、全員が見たことないとのことだった。この時点で「ビンゴ」だと思った。そもそも見たことがない楽器を持ち込めば、どんな音がするのか子供達は興味深深だ。

というわけで、自分が2曲演奏した後、子供達に実際にギターを触らせて、弦を弾かせてみた。その表情をご覧あれ!

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すごく嬉しそうでしょう!!

永ちゃん(矢沢永吉)だって昔は貧しくて貧しくて、その貧しさをバネにロックンロールでビッグになった。インドでギターを買うのは中国製でも4000ルピー(8000円)はするので決して安くはない。けれど、何かきっかけさえあれば音楽の才能に目覚める子供もいるような気がする。弦が鳴って音が出るのを実際に耳にするだけでも随分違うし、ましては自分で弦をはじいてどんな音が出るのかを体験するのはお手軽だが悪い経験じゃないと思う。

これからも練習を積んで、スラムに限らず住民の人々と接する機会があればまたやってみようかと思う。

因みに、この日の曲目は以下の通りです。コード進行が比較的簡単な曲ばかりですが…。

 「Stand By Me」
 「とんぼ」
 「チャンピオン」


でも、まだまだ練習が足りない。コード進行に慣れるのに時間をかけ過ぎ、肝心の歌詞をちゃんと覚えてなかったので正直焦った。

それと、このスラムの教室にギターを持ち込んで演奏するなら、SMAPの『世界でひとつだけの花』を演奏できるともっと受ける筈であるので最後に付記しておきたい。なぜなら、ここのスラムでは昨年12月まで日本語教室が開設されており、そこで少しだけ日本語を覚えた子供達が、サチン先生からこの歌を習って今でも暗唱できるからだ。但し、ちゃんとこのSMAPの曲を聞いてないサチン君から習ったのがいけなかったのか、かなり音程が外れている。本当の『世界でひとつだけの花』を演奏できたらもっと受けるだろう。


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ぎんがみ

子ども達の顔の嬉しそうなこと!表情がキラキラしてますね!
サンチャイ様のギター姿も素敵です!
いつもブログ楽しみに見ていますヾ(@^▽^@)
by ぎんがみ (2010-04-18 10:31) 

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