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『するどい「質問力」!』 [読書日記]

一時帰国で日本に帰っていた期間はあったものの、この数ヶ月、デリーから外に出ていない。最後に行った国内出張はなんと3月上旬である。支社長は率先して出張に出かける人であるため、バランス上僕が一歩「引く」ケースというのがどうしても多い。勿論、僕のメインの仕事が総務系だということもある。そうした支社内での事情がいろいろあるにせよ、せっかくインドで生活させてもらいながら内勤生活から抜けられないことにはかなりのフラストレーションがあった。

そんな僕が明日(7日)から木曜日(10日)まで、3泊4日で国内旅行をすることになった。目的地はマハラシュトラ州プネ。プネ市内での予定もあるものの、多くは郊外のプネ県の農村地帯を訪問して過ごす。デリーで知り合いになったNGOの方々からご紹介いただき、この地域の現地NGO3団体の活動を見学させてもらうことになっている。ここ数週間にわたって重点的に取り上げてきた「インタビュー型ファシリテーション」のスキルを実践で使ってみるちょうど良い機会である。地域住民にとっては外部者である僕を、どのように受け入れてもらってフランクな会話ができるのかは大きな挑戦だ。
するどい「質問力」! 図解問題を1秒で解決する

するどい「質問力」! 図解問題を1秒で解決する

  • 作者: 谷原 誠
  • 出版社/メーカー: 三笠書房
  • 発売日: 2008/05/23
  • メディア: 単行本
内容紹介
目の前の「問題」を一瞬で解決! 思考をより「論理的」に! 必要な「情報」を確実に聞き出す!――『報道ステーション』(テレビ朝日系)でも活躍中、敏腕弁護士の「問題の本質」をズバリ突く、33のすごい法!
この週末は、少しずつその準備をやりながら、先週来読みかけだった本書を読み終わることにした。本書は5月末に出たばかりの新刊で、著者がテレビ出演していることもあり、新聞広告や書評でもよく取り上げられており、書店の店頭にはいちばん目立つところに置かれてあった。三笠書房というのは自己啓発本を得意としている出版社で、図表も多く、本気で読めば90分もあれば十分読み切れるだろう。

「質問力」というテーマについて、少し前に別の本を紹介したが、印象として言えば、「ファシリテーター養成講座」で学んだことを整理するには『コンサルタントの「質問力」』の方がわかりやすいと感じた。今回紹介している『するどい「質問力」!』は、どちらかというと個々の質問というミクロのハウツー本であるという印象である。勿論、前者でも出てきた「仮説力」「本質力」「シナリオ力」という「質問力」の構成要素は、そこまで体系的に整理して強調されてはいないけれども登場することは登場する。質問のピントがずれていると、「論旨を理解しているのか」「仮説を立てた上で尋ねているのか」など、たちどころに自分に対する評価を下げてしまうという行(序文)である。ただ、本書の構成は「こういう時にはこういう質問を」という書き方の一話完結ストーリーになっているので、その各々は読んでいてなるほどと思わせるものがあるし、実践でも活用したいと思うのだが、読む際には細切れの読書になりやすいし、後で引用しづらいという印象を受けた。

余談ながら、今回のプネ旅行の準備として上の本は読み切ったのだが、実は現地に携行しようと思っている本がもう1冊ある。JICA(国際協力機構)が出している『社会調査の心得と使い方 ~人々に届く援助とは?悩めるあなたのための心得帳~』(2007年1月)というレポートで、この本もハウツーというよりも心構えが中心に書かれているような印象ではあるけれど、これからプネでやろうとしていることについてはこのレポートの方が参考になりそうな気がする。
JICA社会調査.jpg
それでは、これから4日間ブログ更新中断しますがお赦し下さい。
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