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『効果10倍の(学び)の技法』 [読書日記]

効果10倍の(学び)の技法 シンプルな方法で学校が変わる!

効果10倍の(学び)の技法 シンプルな方法で学校が変わる!

  • 作者: 吉田 新一郎, 岩瀬 直樹
  • 出版社/メーカー: PHP研究所
  • 発売日: 2007/04/17
  • メディア: 新書


出版社/著者からの内容紹介
学級崩壊、いじめ問題、不適格教員問題......。深刻な教育危機は、場当たり的な改善策では克服できない。教師は疲弊し、生徒の学ぶ意欲も削がれていく。今必要なのは、[学び]の質を高めるアプローチ。教師自身が学び、成長することで、子どものやる気も成果も上がる。本書は、実践につながる情報共有や、子どもの意欲を育てる成績評価法、学びを伸ばすチーム学習やワークショップの手法、そして保護者参加の授業や気持ちのいい学校のつくり方など、今すぐ使える手法を紹介。職場などにも応用できる画期的実践書。内容例:まずは大人の学びを変えよう!----従来の「研修」からの脱却/こんなにシンプルな方法で、大人の学びは変わる!----情報交換・コミュニケーション・意思決定の仕方を変える/やっぱり変えるのは授業から----子ども主体の学びへ/評価が変わると授業が変わる、学校が変わる!/保護者が変える、保護者と変える/制度・仕組み・ハードを変える

ここ1年ほど新刊を出されていなかった吉田新一郎氏の近著ということでさっそく購入した。「学びの技法」となっているが、本書のミソはむしろサブタイトルの方にあり、内容的に共著者の岩瀬直樹氏が教鞭を取られている学校での実践がベースになっている。学習効果の評価に関する記述は、『テストだけでは測れない』の焼き直しのように思える。「効果10倍」シリーズということでは前作の『教える技術』の方は企業研修への応用がかなりイメージされて書かれていたので、社員研修で講師をやったりする機会のあった僕はそれなりに実践での応用ができた部分が多かったのだが、新刊では学校教育が中心のお話になっており、社員研修への応用という面での新たな示唆はあまり得られた感じがしなかった。ここのところ忙しかったのと体調が芳しくなくて読書に集中できなかったこともあって、細切れの読書になってしまったことも大きい。

ここで書かれていることはその通りだろうと思う。ただ、学校教育を中心に展開されると、どうしても親近感という点で今一歩という気がしてならないのも事実である。特に、『テストだけでは測れない』でもそうだったが、親と教師と生徒の三者で目標設定の合意と達成状況の合同評価を行なうという考え方は、理想はそうだろうが、忙しくてそこまで子供の学校での教育の質的向上にコミットできない巷の多くの親にとってはないものねだりもいいところではないかという気がする。

唯一の救いは、僕がこれから海外赴任して、子供達を通わせることになるであろう日本人学校の教育に対して、それなりの時間的余裕も持って関わることができるのではないかという期待があることである。僕の前任者は昨年PTAの会長をやっていたというし、ミッキーが高学年になってきたら、僕にもお鉢が回ってくる可能性はかなり高いと思う。僕なりに学校での教育を見る物差しとして、本書の論点は踏まえておきたいと思う。だから、吉田氏の一連の著作は、海外赴任時にも持っていきたいと思っているのである。

効果10倍の“教える”技術―授業から企業研修まで

効果10倍の“教える”技術―授業から企業研修まで

  • 作者: 吉田 新一郎
  • 出版社/メーカー: PHP研究所
  • 発売日: 2006/02
  • メディア: 新書

テストだけでは測れない!―人を伸ばす「評価」とは

テストだけでは測れない!―人を伸ばす「評価」とは

  • 作者: 吉田 新一郎
  • 出版社/メーカー: 日本放送出版協会
  • 発売日: 2006/03
  • メディア: 新書



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