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『見える化』 [読書日記]

見える化-強い企業をつくる「見える」仕組み

見える化-強い企業をつくる「見える」仕組み

  • 作者: 遠藤 功
  • 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
  • 発売日: 2005/10/07
  • メディア: 単行本

出版社 / 著者からの内容紹介
「見える化」は、聞き慣れない言葉かもしれませんが、「可視化」「目で見える管理」とも言われるもので、要は企業活動の様々なものを「見える」ようにする試みのことです。 強い企業は、様々なものが「見えている」企業。異常、問題、実績、知恵、ノウハウ、顧客の声・・・・・・。それらが見えていれば、企業は強くなり市場を創れる。逆に、見えない企業では崩壊が始まる。近年の食品工場での偽装事件や鉄道事故、それらは企業が「見えること」「見せること」を怠った結果だとも言えます。そんな「見える化」を、トヨタやキヤノンをはじめ、エプソンや松下電工、JR東日本や夷隅ゴルフといった34の豊富な企業事例をもとに体系化。本書は、「見える化」を全面に取り上げた、日本で初めての本です。

自分は一所懸命やってるつもりなのに上が評価してくれていない、現場が戦力不足で大変な思いをしているのに現場の苦境を踏まえているとはとうてい思えない作業の指示が下りてくる―――最近、そんなことを感じることが多い。社長が「裸の王様」と化しているのには、社長の身から出た錆という面もあれば、取り巻き連中のスタンドプレーと思える面もある。本書で言うところの「コックピット経営」ができていないということなのだが、僕自身がコントロール困難な部分はさておき、では自分のやっている仕事が周囲から見えるな工夫をしているのか、自分の管轄下では各々のスタッフが今何をしていて何でしこっているのかが見える工夫をしているのか、今一度振り返ってみてみることが必要かなと思った。そして、実際、僕が自分はちゃんとやっていると思い込んでいる中でも、努力が足りていないと思えるところがかなりあるということがわかってきた。

とはいえ我が社はヤバイという思いが強くなったのは事実。先週、うちの戦力状況を勘案して着手を先延ばしにしたいという報告を部長が社長への報告の中でさらりと含めようとしたところ、「これでは社長に説明ができない。早めに成果が出るようになんとかしろ。」という注文が社長室長からついたのだそうだ。無理を承知で指示してくるのならともかく、現場に無理をさせていることについては社長には伝わっていないのだろう。


現場から最も遠い本社や経営陣にとってこそ、「オペレーション実態の見える化」は必要だ。 しかし、現場の状況をつかもうとすれば、それなりの情報やデータが必要であり、そうしたものを現場から吸い上げようとすれば、現場に余計な負担を強いることになる。現場から上がってくる情報が不十分だと追加情報を要請することになり、それは現場にとっては管理強化にしか見えない。 現場の自立性・自主性を尊重した上で、本社が効率的・効果的にオペレーションの実態を監視できる仕組みを埋め込まなければ、経営責任を担うことはできない。重要なのは、現場の情報をひとつずつ詳細に把握することではなく、何か異常があればすぐ「アラーム」が点灯する仕組みを構築することである。(p.168)

うちの場合は、情報が経営陣に伝わる仕組みになっていないし、社長にそのような問題意識があるかどうかもわからない。聞き心地が良いことしか社長の耳に入れていない取り巻きと、末端の現場を見ようともしていない社長、どっちもどっちであるが、こんなことを続けていたら現場にしわ寄せが出てくるのは間違いないし、そうした予兆が現に見えてきているようにも思う。


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