『女子と鉄道』 [読書日記]
内容(「MARC」データベースより)
茶道や華道をたしなむ女性は多いが、鉄道をたしなむ女性はまだまだ少ない。「負け犬の遠吠え」の著者が、北から南まで鉄道の旅を綴る。女子にも乗れる鉄道入門。 『小説宝石』『ユリイカ』掲載を単行本化。
著者は僕の3歳年下で独身。巷間言われる「負け犬」女の典型であるが、エッセイストとしてはかなり有名な方らしく、その年齢にしては多くの著作がある。
この本は全くのお気楽で手にした。少し前に曽野綾子さんの著書を紹介したことがあるが、同じような紀行文でも、追従者にとってどちらの方が役に立つかと言われると酒井順子さんの本であろうと思う。そもそも女性にして鉄道ファンというのはなかなかない。男子でよく見かける写真小僧の鉄道マニアとはちょっと違う、列車に乗って感じる安心感というか、列車に一種の包容力のようなものをお感じになられている様子である。鉄道ファンと言いつつ、ある風景を楽しみに地方の列車に乗っておきながら、発車してすぐに居眠りを始めて、大事な風景を完全に見落とすようなことを平気でしている。「です・ます」調の文体もあいまって、非常にコミカルなエッセイになっていると思う。気軽に読めるし飛ばし読みも自由である。
▲せっかくだから僕のSL写真のストックもご開陳。米国ペンシルベニア州のストラスバーグ鉄道。ニューヨークやワシントンDC在住の方にはお薦めの鉄道スポットです。アーミッシュの居住する田園地帯を抜けて走ります。時々「機関車トーマス」もやってきます。
▲もう1つ。ペンシルベニア州ピッツバーグにあるデュケイン・インクライン。1983年の映画「フラッシュダンス」で有名(?)。
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