朝の闖入者、ビビるサンチャイ [家族]
子供達が春休みに突入した先週、妻と子供達は子供のクラスメートのご家族も連れ立ってラジャスタン州ジャイプール近郊のリゾートに2泊3日の旅行に出かけた。お陰で僕は単身生活となったわけだが、『介護』の記事でも言及した通り、体調が芳しくなく、単身生活を満喫できたわけでは必ずしもない。
家族旅行の最終日にあたる27日(金)朝、僕はいつものように5時45分に起き、6時過ぎから30分ほどウォーキングをして、その後朝風呂に浸かった。ウォーキングは子供の通学でドタバタしなくて済む今の時期の僕の日課である。そして、30分少々の朝風呂から上がってアンダーシャツにパンツ一丁で朝食を取り、最後は後片付けをして締めのヤクルトを冷蔵庫から取り出そうと再びキッチンに入っていくと…
キッチンから出られる裏口のベランダに、15歳ぐらいの女の子が立っていた
全然面識もない女の子。見つけられた彼女は複雑な(多分引きつった)微笑を僕に見せたが、こちらは下着姿なのでこちらもビビった。とっさに出てくるヒンディー語など身に付けてもいない僕は、「どうやって入ったんだ?」と英語で尋ねた。彼女は何か言ったが、たとえヒンディー語だったとしても気が動顛した僕がそれを冷静に理解できるわけがない。取りあえず外から中に入って来れないように裏口の二重扉に鍵をかけた。こうすればもう逃げられないと考えた。
多少説明しておくと、この裏口ベランダには、メイドさんの休憩部屋とトイレが設置されているが、階上まで鉄柵で覆われていて外部からの侵入はハトやスズメぐらいじゃないと困難である。但し、大家さんが住む地上階と僕達が住む2階との間は鉄柵では隔離されていないため、大家さんの家の中からであれば上がって来れないわけではない。
この時点で考えたのは、うちのメイドのバビータが僕の留守中に誰かを匿った可能性だ。でもそんな見え透いたことをやったら後でクビになるリスクもあるわけで、あまり可能性としては高くないと思った。それに、本当にそうだったとしたら顔から火が出るほど恥ずかしい。何しろ、僕はこの日は寝室の電気を点けっ放しでアンダーシャツとパンツ一丁で寝こけてしまっていたからだ。裏口ベランダからは夜、明かりの灯ったマスターベッドルームの様子は薄めのブラインドを通じて丸見えだ。そんな醜態まで見られていた可能性を考えると顔が赤くなる。
何はともあれ本人に事情聴取するしかないと思い、取りあえず身仕度だけ整え、正面の門のところで守衛を務めてくれている警備員のスーラジを2階に呼び、2人で裏口ベランダに出てみた。すると…
メイドの休憩部屋にもトイレにも女の子の姿がない
「何かの見間違えじゃないですか~?」――とスーラジ。
「いや違うよ、ちゃんとこの目でここに立っているのを見たんだから!」――と僕。
結局何がなんだかよくわからなかったが、取りあえず旅先の妻にも一報入れておいた。
そこでわかったことは―――。
バビータ情報によると、数日前から地上階の大家さん宅で住み込みのメイドさんを雇ったらしい。住み込みなので週7日、毎日24時間家にいる。その子じゃないかと…。
その話を、朝8時30分に出勤してきたバビータにも伝えると、闖入者を目撃したというところにバビータも激しく動揺し、「自分が屋内にいる時は必ず裏口は施錠します」とこちらが言いたかったことを自分から言っていた。
さらに出勤前にスーラジに、「(グルドワラ(シーク教の寺院)に出かけている)大家が帰ってきたら、2階裏口ベランダに侵入した女の子がいたことを伝えておいてくれ」と指示しておいた。
その日旅行から戻ってきた妻が運転手のグーラムから聞いたところでは、大家さんの家のメイドは即日解雇だったそうだ。エージェントとおぼしき男性が来て連れて帰ったという。
即日解雇と聞いて、何だかこちらが悪いことをしてしまった気もするのだが、それはともかく妻曰く、ここの大家さんはものすごく人遣いがく、なかなか使用人が定着しない。どケチで他人の傭上した警備員にまで指図はして利用はするくせに、自分が家を長期間空けてた間のメンテをやらなかったために起きた可能性がある電気系統のショートによる我が家の電化製品の故障の修理にかかった経費など絶対に負担してくれなかった。ケチで頑固なことではこの周辺でも1、2を争うお年寄り夫婦だ。このメイドも、その日は大家さんがグルドワラに出かけた間にきっと脱走を試みたのではないか…と。その子もどこかの地方から連れて来られたらしく、ヒンディー語もまともに喋れなかったらしい。
この女の子の今後の人生はどうなってしまうのだろうか?
どうしても気になってしまう。
家族旅行の最終日にあたる27日(金)朝、僕はいつものように5時45分に起き、6時過ぎから30分ほどウォーキングをして、その後朝風呂に浸かった。ウォーキングは子供の通学でドタバタしなくて済む今の時期の僕の日課である。そして、30分少々の朝風呂から上がってアンダーシャツにパンツ一丁で朝食を取り、最後は後片付けをして締めのヤクルトを冷蔵庫から取り出そうと再びキッチンに入っていくと…
キッチンから出られる裏口のベランダに、15歳ぐらいの女の子が立っていた
《窓の向こうに見知らぬ女の子が立っていたら、あなたはどうする》
全然面識もない女の子。見つけられた彼女は複雑な(多分引きつった)微笑を僕に見せたが、こちらは下着姿なのでこちらもビビった。とっさに出てくるヒンディー語など身に付けてもいない僕は、「どうやって入ったんだ?」と英語で尋ねた。彼女は何か言ったが、たとえヒンディー語だったとしても気が動顛した僕がそれを冷静に理解できるわけがない。取りあえず外から中に入って来れないように裏口の二重扉に鍵をかけた。こうすればもう逃げられないと考えた。
多少説明しておくと、この裏口ベランダには、メイドさんの休憩部屋とトイレが設置されているが、階上まで鉄柵で覆われていて外部からの侵入はハトやスズメぐらいじゃないと困難である。但し、大家さんが住む地上階と僕達が住む2階との間は鉄柵では隔離されていないため、大家さんの家の中からであれば上がって来れないわけではない。
この時点で考えたのは、うちのメイドのバビータが僕の留守中に誰かを匿った可能性だ。でもそんな見え透いたことをやったら後でクビになるリスクもあるわけで、あまり可能性としては高くないと思った。それに、本当にそうだったとしたら顔から火が出るほど恥ずかしい。何しろ、僕はこの日は寝室の電気を点けっ放しでアンダーシャツとパンツ一丁で寝こけてしまっていたからだ。裏口ベランダからは夜、明かりの灯ったマスターベッドルームの様子は薄めのブラインドを通じて丸見えだ。そんな醜態まで見られていた可能性を考えると顔が赤くなる。
何はともあれ本人に事情聴取するしかないと思い、取りあえず身仕度だけ整え、正面の門のところで守衛を務めてくれている警備員のスーラジを2階に呼び、2人で裏口ベランダに出てみた。すると…
メイドの休憩部屋にもトイレにも女の子の姿がない
《裏口ベランダからトイレ方面を臨む》
「何かの見間違えじゃないですか~?」――とスーラジ。
「いや違うよ、ちゃんとこの目でここに立っているのを見たんだから!」――と僕。
結局何がなんだかよくわからなかったが、取りあえず旅先の妻にも一報入れておいた。
そこでわかったことは―――。
バビータ情報によると、数日前から地上階の大家さん宅で住み込みのメイドさんを雇ったらしい。住み込みなので週7日、毎日24時間家にいる。その子じゃないかと…。
その話を、朝8時30分に出勤してきたバビータにも伝えると、闖入者を目撃したというところにバビータも激しく動揺し、「自分が屋内にいる時は必ず裏口は施錠します」とこちらが言いたかったことを自分から言っていた。
さらに出勤前にスーラジに、「(グルドワラ(シーク教の寺院)に出かけている)大家が帰ってきたら、2階裏口ベランダに侵入した女の子がいたことを伝えておいてくれ」と指示しておいた。
その日旅行から戻ってきた妻が運転手のグーラムから聞いたところでは、大家さんの家のメイドは即日解雇だったそうだ。エージェントとおぼしき男性が来て連れて帰ったという。
《確かに梯子と鉄格子を使って2階に上がってくることはできるが…》
即日解雇と聞いて、何だかこちらが悪いことをしてしまった気もするのだが、それはともかく妻曰く、ここの大家さんはものすごく人遣いがく、なかなか使用人が定着しない。どケチで他人の傭上した警備員にまで指図はして利用はするくせに、自分が家を長期間空けてた間のメンテをやらなかったために起きた可能性がある電気系統のショートによる我が家の電化製品の故障の修理にかかった経費など絶対に負担してくれなかった。ケチで頑固なことではこの周辺でも1、2を争うお年寄り夫婦だ。このメイドも、その日は大家さんがグルドワラに出かけた間にきっと脱走を試みたのではないか…と。その子もどこかの地方から連れて来られたらしく、ヒンディー語もまともに喋れなかったらしい。
この女の子の今後の人生はどうなってしまうのだろうか?
どうしても気になってしまう。
我が家で人生をかけた(?)女の子の脱出劇が繰り広げられていた最中、ラジャスタンのリゾートホテルに出かけていた妻と子供達は、アユルヴェーディック・マッサージにヨガ、プールにポニー・ライドとメチャメチャ滞在をエンジョイしてきたようである。このホテルのことは、今からちょうど1年前にデリーの私のオフィスをお訪ね下さった国際基督教大学(ICU)のN教授から伺った。「おススメですよ」と言われていつかは行きたいなと思っていたが、今回こうして家族だけでも先に行かせてみて、やっぱり良かったと言っていたのでブログでもご紹介しておきます。
Sunrise Health Resort, Jaipur
住所: Village Sar (Bilochi), Delhi-Chandwaji-Ajmer Bypass Highway, Jaipur (Rajasthan)
電話: +91-1423-514166, 514101
URL1: http://www.sunriseayurvadic.com
URL2: http://www.sunrisenaturopathy.com
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