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LOUIかRUIか [家族]

9月に入り、ミッキーとチッチーはデリー日本人学校に通い始めた。残るはルイであるが、妻の希望もありできるだけ長く預かってくれる幼稚園をということで、既に決めて申込書への記入を始めたところ、肝腎のルイの英字表記をどうするかというところで、赴任前の嫌な経験を思い出した。

赴任に当って旅券を新たに作る必要があり、旅行代理店に申請書類を渡した際、ちょっと不愉快な思いをした。 それは、ルイの名前について英字表記の「LOUI」が認められず、「RUI」じゃないと外務省が受け付けてくれないと言われたことに端を発する。

これで不快と感じるということは、当然僕も妻も、ルイの英字標記は「LOUI」であるべきだと考えているということである。 ルイの名前は、彼が生まれた2003年がフランスによるルイジアナの米国への売却から200周年であったことに由来する。時期さえ合えば米国での出産もありえたため、僕達は滞米生活の思い出を彼の名前に託そうと考えた。僕達家族が最も頻繁に訪れたのはルイジアナ南部だった。1985年に僕が留学した際にホストペアレントだったM夫人やCご夫妻が未だ健在だったからだ。M夫人は2003年2月にお亡くなりになったが、僕は家族の一人として葬儀にも参列させていただいている。C夫妻のことを、ミッキーもチッチーも「ルイジアナのお爺ちゃんとお婆ちゃん」と呼んでいた。

だから、ルイの名前は「LOUI」にしたいと考えていた。もっと極論すれば、仏語表記で「LOUIS」だって良いくらいだ。それなのに、旅券の氏名表記のルールはヘボン式ローマ字で例外が殆ど認められないのだそうな。それだとルイは「RUI」となってしまい、由来が何だか想像もできない名前になってしまう。

姓名の英字表記を公式にオーソライズする文書というのは旅券しかない。親の気持ちも反映されず杓子定規的にヘボン式表記が適用されるというのは何だか悲しい。それじゃ譲二(GEORGE)はいくら米国ブッシュ大統領に因んで命名されたとしても「JOJI」という表記じゃないといけないのだろうか。リサ(Lisa)は「RISA」じゃなきゃいけないのか。

不承不承ながら、結局旅券は「RUI」にして申請した。お陰で、今回の幼稚園申込みも「LOUI」ではなく「RUI」と記入して出すことにした。なんだか、ルイと名付けたことで、将来にわたってルイに大きな十字架を背負わせてしまったかなと思い、気持ちが非常に暗くなった。


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お久しぶりです。
社会のルールというものは、円滑にまわるようにと作られたのに
逆に首を絞められることもありますね。
by (2007-09-09 08:20) 

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