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ドラゴンズの来季監督は?(その2) [ベースボール]

中日新監督候補に落合博満氏が浮上
日刊スポーツ 9月30日(月)7時10分配信
 中日が来季新監督候補の1人として前監督の落合博満氏(59=日刊スポーツ評論家)をリストアップしていることが29日、分かった。
 3年契約が切れた11年限りで退任したが、白井文吾オーナー(85=中日新聞会長)が手腕をあらためて評価。在任8年で4度のリーグ制覇と53年ぶり日本一を導いた名将を候補に入れた。複数挙がっている他の新監督候補とともに、今後絞り込み作業を加速させる。
 他の候補には、牛島和彦氏(52=元横浜監督)やケン・モッカ氏(62=元ブルワーズ監督)、立浪和義氏(44=野球評論家)、井上一樹1軍打撃コーチ(42)らの名前が挙がっている。

あり得ないだろうと思っていた落合氏再登板の話題が週明けの新聞紙上を賑わせている。

悪い話であろう筈がないが、複雑な心境である。ヤフーニュースのコメント欄を読んでいると、意外と落合再登板歓迎という声が多いし、高木監督時代の2年間も、高木監督が何か言うたびに、「落合の方が良かった」という信者の声が非常に多く寄せられていた。

確かに、落合野球と高木野球の二択を迫られるなら、落合野球の方がはるかにいい。勝つことに対して真摯に取り組んでいて、実際強かったから。高木監督は、解説者時代のしゃべり方が聴きづらく、面白くなかったので、監督になって以降あんなにマスコミの前でペラペラしゃべったのは意外だったが、選手やコーチを名指しで糾弾するような発言を平気で記者の前でしており、それを新聞紙上で書かれて、選手の子どもたちが学校でいじめられる可能性すらあるというところまで絶対に配慮していなかったと思う。高木監督は選手やコーチと直接コミュニケーションをとっていたとは思えず、メッセージはマスコミ経由で発していたように見える。これは野村監督が阪神時代にやり過ぎて総スカンを食った手法だ。既にその副作用がはっきりしているような手法を高木監督がとってしまったのは、この人にはそうせざるを得ない事情、対人コミュニケーションがそもそも下手だという欠陥があったとしか思えない。

そんなわけで、高木野球と比べれば、落合野球の方がいいに決まっているのだが、では落合野球が面白かったかと聞かれれば、あの貧打、タイムリー欠乏症は異常だった。投手戦で1点取られると、おそらくそのまま0-1で試合が決まるだろうと途中で応援を諦めたことは何度もあるし(実際、ズルズルとそうなって終わったケースが結構多かった)、1点にこだわる野球と言いつつ、意外と選手はバントで失敗していたという印象が強い。そこで状況を一気に打開できるような一発屋がいなかったというのも大きい。

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ドラゴンズの来季監督は? [ベースボール]

中日 来季監督有力候補に立浪氏!人気、選手実績とも抜群
スポニチアネックス 9月17日(火)8時23分配信
 中日の来季監督の有力候補にOBの立浪和義氏(44=野球評論家)が挙がっていることが16日、分かった。高木守道監督(72)の今季限りの退任が決定している中日はこの日、DeNA戦(ナゴヤドーム)に敗れて自力でのクライマックスシリーズ進出が消滅。借金13で4位に低迷するチーム再建の切り札として、立浪氏の名前が浮上してきた。
 12年ぶりのBクラスの可能性が高まったチームを立て直すのに、これほどふさわしい人物はいない。中日一筋22年、地元での圧倒的な知名度と人気を誇り「ミスター・ドラゴンズ」とまで呼ばれた立浪氏が、次期監督候補に浮上した。
 2年契約が満了する高木監督の今季限りの退任は規定路線。球団側は今季途中からOBを中心とした後任探しに着手したが、本命視されてきたのが立浪氏だった。現役時代は球団記録の2480安打、プロ野球記録の487二塁打など数々の金字塔を打ち立て、チームの看板選手として活躍。2008年から引退までの2年間は打撃コーチを兼任し、人望や野球理論にも定評がある。
 さらに、今年3月のワールド・ベースボール・クラシックには侍ジャパンの打撃コーチとして参加。指導者としての実績も積み重ねた。テレビ解説などでナゴヤドームを訪れた時には、中日の若手選手に熱心にアドバイスを送る姿も見られ、チーム内外から待望論がささやかれてきた。
 一方、今季の中日は主力の高齢化やケガ人が続出したこともあり、01年以来のBクラスの危機。11年ぶりにホーム負け越しが決定し、集客面も苦戦している。「今の状況を考えると彼しかいないのでは」と球団関係者が話すように、人気抜群の立浪氏は営業面でもうってつけの人材だ。
 今後は現在リストアップしている複数の候補から球団幹部が絞り込みを行い白井文吾オーナーが最終決断を下す方向だが「オーナーの頭に立浪はある」と中日本社関係者。今月中にも新監督が決定する。

先週末から昨日にかけての4戦を1勝3敗としたことで、4位ドラゴンズの3位広島とのゲーム差は、一気に5.5にまで拡がった。クライマックスシリーズ進出も数字上は不可能に近く、今のチーム状態だとむしろ5位の横浜DeNAにすら追い抜かれる可能性がある。

高木守道体制下でドラゴンズファンが強いられてきた2年間の苦行も、あと14試合で終わろうとしている。今さら高木監督の良くなかったポイントを書き連ねても空しいだけで、早く忘れてしまいたいが、落合体制下で常勝だったチームを2年間かけて解体した功績はある意味大きい。よくやってくれました。ご苦労様でした。以上。

でも、満足のいく成績を残せなかった高年俸のベテラン選手に大幅減俸を提示する材料を、球団に提供したのはいいが、彼らに代わる若手選手がいまいち育ってきていない現状を見ると、勝つチームを目指すのか、チームの若返りを目指すのか、どっちつかずの印象は拭えない2年間だった。

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『地獄の伊東キャンプ』 [ベースボール]

プロ野球の監督はチーム成績が全てだ。長嶋茂雄氏に国民栄誉賞が贈られることが決まった時、その選定理由を読みながらそう思った。現役時代の打撃成績や国民へのインパクト度、そして、監督在任期間中の通算成績が記事には掲載されているが、どちらかというと長嶋さんの受賞は王さんとの比較で現役時代の実績の方が評価されたのではないかと僕は考えている。ただ、同時受賞したゴジラ松井を育てたのが長嶋さんだったという点は、確かに選考に加味されたかもしれない。

ゴジラ松井を一流選手に育てたのが長嶋――これは確かにその通りなのだが、こと人材育成という面での長嶋さんの貢献はこれにとどまらない。第2期政権時には四番打者ばかり揃えながら優勝を逃すという費用対効果の悪さが目立った長嶋さんだったが、それ以上に成績が芳しくなかった第1期政権の時代には、後任の藤田元司監督の下で黄金時代を築いた若い主力選手の育成を行なっている。時代は巨人栄光のV9からの過渡期にあたる。V9戦士は高齢化が進み、それを張本獲得などで補いながらなんとかやり繰りしていた長嶋監督。新しいV戦士を育て上げるために、当時はそんな概念すら存在しなかった「秋季キャンプ」というのを少数精鋭主義で行なった。今でいう秋季キャンプなんて、せいぜい2週間程度のものだが、長嶋さんが敢行した伊東キャンプは、1ヵ月にも及ぶ過酷なものだった。

本日紹介するのは、その伊東キャンプへの参加者たちへのインタビューに基づき、今改めて伊東キャンプの意味を考察するという、かなり力の入ったルポルタージュである。

地獄の伊東キャンプ 一九七九年の伝道師たち

地獄の伊東キャンプ 一九七九年の伝道師たち

  • 作者: 鈴木 利宗
  • 出版社/メーカー: 大修館書店
  • 発売日: 2012/11/02
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
内容紹介
「限界なんて、ないんだ」
あれから33年―。中畑、江川、西本……そして、長嶋茂雄が初めて明かす、あの“伝説"の実像。シーズン5位に甘んじた長嶋が18人の若手を連れておこなった「地獄の伊東キャンプ」。想像を絶する過酷な特訓は、選手たちのその後に何をもたらしたのか。そして、指導者・長嶋茂雄の知られざる実像とは。当事者、関係者への丹念な取材を積み上げた渾身のルポルタージュ。

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危機感ないのか名古屋のマスコミ [ベースボール]

月刊 Dragons (ドラゴンズ) 2013年 06月号 [雑誌]

月刊 Dragons (ドラゴンズ) 2013年 06月号 [雑誌]

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 中日新聞社
  • 発売日: 2013/05/22
  • メディア: 雑誌

月1回、月刊ドラゴンズが発売になる頃にはドラゴンズの戦いを評してみたいと思うのだが、せっかく4連勝と好スタートを切ったセパ交流戦も、アウェイになった途端に連敗の泥沼に突入していつの間にか交流戦勝率も五割を割ってしまった。先発が持たないばかりか出てくる中継ぎも打たれまくりだ。中継ぎの調子が良くないから余計に先発投手陣が緊張して良い成績が納められないのだという分析を評論家はしているが、多少なりとも先発が踏ん張っていても監督の見切りは早く、4、5回で先発を降板させるケースが目立っている。

高木守道監督の采配がよくわからないものが多いのは相変わらずだが、このところのドラゴンズの戦いぶりを見ていると、投手も投手でちゃんとしろよと言いたくもなる。中継ぎが逃げ切りにしても敗戦処理にしても同じ投手が登板させられていて、酷使されていてかわいそうだという意見もあるが、ドラゴンズのブルペンに勝ちゲーム用、負けゲーム用で完全分業ができるほど投手が揃っているとも思えないし、どうせ4回程度しか持たないなら中6日のローテーションは先発投手陣を甘やかせ過ぎで、それだったら前回登板で4回持たなかった先発投手は次回の先発までに1、2回中継ぎで投げさせるぐらいの責任の取らせ方をしてもいいように思う。

監督と投手コーチを更迭して新しい人を連れてこればチーム浮上のきっかけになるというのはその通りかもしれないが、打たれ過ぎの先発投手陣に責任がないとは僕は思わない。せっかく打撃陣が奮起して序盤に逆転しても、簡単に本塁打で再逆転を許す先発投手は情けない。大野や山内を見ていて特にそう思う。

さて、今月の月ドラに話を移そう。正直、谷繁2000本安打がかすんでしまうぐらいに今のドラゴンズは低迷していると思うが、そうした現実を直視せずに、こういう、今月良かったところを過剰に膨らませた雑誌編集をやっているのはいかがなものかと思う。危機感ないんじゃないのか中日スポーツ。ファンは既に離れはじめているぞ。

一方、山崎がインタビューで「元気なのに、なんで2軍にいるんだろう」と答えているが、そんなの「打てない」からに決まってるじゃないかと突っ込みたくなった。年齢を理由にして疲れが残るからハードな練習はやらないとも答えている。聞き手の鹿島がこれに肯定的に応答しているのも悲しい。同じ40代のおじさんでも、自らに相当ハードな練習を課す山本昌と、疲れが残るからハードな練習はやらないと言ってる山崎を比べると、山崎がチームにいることで周囲の野手も練習をあまりしなくなるようなマイナスの影響があるのではないかとかなり危惧してしまった。

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借金2ケタなら監督解任して [ベースボール]

月刊 Dragons (ドラゴンズ) 2013年 05月号 [雑誌]

月刊 Dragons (ドラゴンズ) 2013年 05月号 [雑誌]

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 中日新聞社
  • 発売日: 2013/04/22
  • メディア: 雑誌

月ドラは毎月22日発刊だから、開幕戦から山本昌の今季初登板初勝利あたりまでがカバーされた5月号である。それを、12日間の長期休暇から戻った直後に読んだ。すると―――。

読んだ直後のヤクルト戦(神宮)でエース吉見が右ひじ違和感で緊急降板し、代わった登板過多の岡田がバレンティンに打たれて追加点を許した。山本昌も、今季初勝利の後の故障で登録抹消され、久々の登板となった先週末のDeNA戦では4回で降板し、その後の中継ぎ陣が炎上している。皮肉な表紙である。

借金も2ケタ台目前に迫り、監督は現場放棄とも取れる敗戦コメントを繰り返す。この日は「アイ・ドント・ノウ」と記者に答えたそうである。現場で起きていること、そして現状打開のための具体的方策について、普段からノーコメントを貫いていたならこの日の発言もわからぬでもないが、この監督、普段がペラペラしゃべりすぎるため、チームの情報が筒抜けで、その監督が「アイ・ドント・ノウ」というんだから、打開策が本当に思い付かないのだろう。開幕してまだ2ヵ月も経たないのに借金2ケタ台目前って、いくらなんでもひどすぎではないか。

WBCでの井端の活躍などもう今さらどうでもいい。現実逃避も甚だしいこの編集内容には読んでいて腹が立ってくる。借金も2ケタ台になったら、このマスコミの前でペラペラしゃべり過ぎる監督を先ず解任してほしい。この監督の采配は思いつきに支配されていて、現場コーチ陣からの進言にも耳を貸さなさそうだ。情報のフローが相当に糞詰まっている様子が窺える。経営学的視点から見たら、格好のバッドプラクティスの事例を提供しているようで笑える。

今季のドラゴンズについては、負け試合の報道にも一喜一憂せず、負ければむしろ監督解任マジックが1つ減ったとポジティブに捉えるようにしております。それが精神衛生上よろしいかと…。

タグ:ドラゴンズ
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『覚悟』 [ベースボール]

覚悟 理論派新人監督は、なぜ理論を捨てたのか

覚悟 理論派新人監督は、なぜ理論を捨てたのか

  • 作者: 栗山英樹
  • 出版社/メーカー: ベストセラーズ
  • 発売日: 2012/10/10
  • メディア: 単行本
内容紹介
理論派新人監督は、なぜ理論を捨てたのか――。 今季から北海道日本ハムファイターズで指揮を執る栗山英樹が、 紆余曲折の1年目を振り返る。 20年間取材者として生き、 野球理論を確立した男が直面した現場の壁とは。 そして、その野球理論を超えたところに見つけた勝利の哲学とは。 ダルビッシュ有の穴を埋めるために考えたこと。 4番中田翔をした理由。 チームの顔、稲葉篤紀に託したメッセージ。 若手選手を起用するときの言葉。 三原脩、野村克也、藤田元司……名将から学んだこと。 監督とはどうあるべきか、苦悩と歓喜に満ちた備忘録。
昨季プロ野球の監督に就任したのは中日の高木守道、阪神の和田豊、DeNAの中畑清、日本ハムの栗山英樹などがいるが、この中でも最も手腕が未知数だったのは栗山監督だろう。大リーグ挑戦のためにチームを離れたダルビッシュの穴が大きいので、余計に栗山監督というのは不安がられていたと思う。その中で、リーグ優勝という実績をあげたのだから、監督の手腕は評価されていい。前任者から前年優勝した戦力をそのまま引き継ぎながら、優勝を逃したどこかのチームの監督とは大きな違いだ。

現役の監督がシーズンの闘いを振り返るというスタイルの本は意外と珍しい。面白かったことは面白かったのだが、日ハムファンでない僕はファイターズの闘いをずっと追いかけていたわけではないので、監督がその試合をどう考えてどう選手を起用したのかというのをいちいち書かれても、今ひとつよくわからないというのもあった。日ハムファンにとっては望外の嬉しいシーズンを振り返るのには格好の本で、その点ではお薦めはする。(薦められる前に日ハムファンの多くは本書を購入しているに違いない。)

ただ、シーズン中によく書いている余裕があったなという戸惑いも正直言うとある。ブログを書いていて、「そんな余裕があるなら大学院の研究に専念しろ」と指導教官から言われていた僕には、「監督という仕事が思っていた以上に大変なものだ」と書かれていても、「でも原稿は書いているじゃないですか」という反論もしたい気持ちには襲われる。日ハムの宣伝にはいいので、最初から球団と監督の契約に含まれていたのならこの割り切れなさは自分の勝手な思い込みであることは認める。そういう意味で、この本の印税はどう使われるのかには関心がある。或いは、この本の企画は出版社と監督の間で進められたのか、それとも球団との間で進められたのか、そのあたりも興味深い。

また、紙面を割いて何度も言及されている選手だったら嬉しいけれど、あまり言及されていないような一軍選手は、読んでちょっと士気が低下するのではないかと気にもなる。ウルフやケッペルといった外国人選手なら、本書は読めないから問題にはならないだろうが、もし鵜久森や中村勝、多田野などがこの本を読んだらどう感じるんだろうか。捕手も、鶴岡には言及があるが、一時はレギュラー捕手筆頭だった大野奨太はまったく取り上げられていない。取り上げられていない八木は、オリックスへトレードされてしまった。現役監督が現場の選手の起用について自分の考えを開陳するということは、そういうリスクを覚悟する必要があるということだ。

残念ながら今季は今のところはファイターズの調子は良くない。1年目にダルビッシュの抜けた穴は埋められたが、2年目に糸井が抜けた穴は必ずしも埋まったとは思えない。これでシーズンを終えた時にファイターズがせめてCS進出してファイナルステージぐらいまで行っていれば、本書の続編という話も出てくるかもしれない。大谷翔平クン指名と入団説得、そして二刀流の起用法など、今季は今季で興味深い話もあるので、今から続編は楽しみだ。

栗山が高木守道爺などよりもはるかに有能な現場監督であることはこれを読めばよくわかる。今季はパリーグのファイターズと同様にセリーグで最下位争いを繰り広げているドラゴンズは、上昇の兆しすら見えないし、何よりも監督がわざと負けるような選手起用をしている。同じストレスがたまっても試合には結局勝ってくれた落合監督時代はまだよかった。今はストレスがたまった挙句に必敗なので、ファンとしてはやってられない。むしろ、落ちる落ちて、監督解任のマジックを少しずつ減らしていって欲しいとすら願っている自分がいる。

中日ファンにとっては日ハムファンが羨ましい。そう思える1冊だ。

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『継続する心』 [ベースボール]

WBC第二次ラウンド、昨日の日本-台湾の試合は凄かった。午後11時を回っても未だ試合が続いているという感覚は新鮮だった。相変わらず打線の繋がりが悪くて勝ち味が遅いのが気になるが、日本は土壇場で追い付き、延長戦に入ってなんとか勝ち越した。ネット上では一次ラウンドで韓国が負けて喜んでいるコメントが目立つが、冷静に考えたらそれだけ他チームが強かったということで、勝ち上がってきた台湾でもオランダでも、日本が対戦して簡単に勝てるチームではない、足元をすくわれる可能性が相当高いと思っていた。

それだけに、逆転勝ちの結果にはホッとした。9回表二死1塁から、二盗を敢行した鳥谷(阪神)の勇気に驚嘆し、そして、その鳥谷を生還させるタイムリーを放った井端(中日)、もう神の領域だ。井端を代表に選考した首脳陣を評価したい。その井端が1月の自主トレ期間中に鍛えた高橋周平もオープン戦で結果を残しているし、井端が日本代表からドラゴンズに戻って来ても、きっとペナント奪回に貢献してくれるに違いない。

今年もジャイアンツは強そうだが、そうそう簡単に優勝を諦められない理由がある。ここ10年ほどの間、ドラゴンズファンにとっての悲願は、山本昌を日本シリーズ勝利投手にすることだ。この間のドラゴンズが弱かったわけではないが、せっかくセリーグ制覇して日本シリーズに進出しても、肝腎の山本昌が故障や不調でシリーズの登板機会がなく、逆に山本昌がリーグ戦で勝ち星を積み重ねている年にはチームがリーグ優勝できなかったりした。うまくタイミングが合わないのだ。山本昌が現役生活を送れるのはあと1年か2年か、時間との闘いになってきている。山本昌は春季キャンプも順調に過ごし、開幕に照準を合わせてきている。野手陣の世代交代が確実に進むであろう今季こそが、山本昌にとってのラストチャンスかもしれないのだ。

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2013年のドラゴンズは… [ベースボール]


この三連休、やんごとなき事情により休日出勤しようとしていた14日(月)が雪となり、自宅で待機している状態である。自宅にいてはやることもできないので、少し時間をいただき、しばしご無沙汰していた中日ドラゴンズに関する論考をしてみたいと思う。(午後は出勤を試みたが、バスがのろい上に中央線の列車もダイヤが乱れまくり、今にも運行見合わせになりそうだったので、中野から引き返して、武蔵境駅南口の図書館で勉強して過ごした。)

月刊 Dragons (ドラゴンズ) 2013年 01月号 [雑誌]

月刊 Dragons (ドラゴンズ) 2013年 01月号 [雑誌]

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 中日新聞社
  • 発売日: 2012/12/22
  • メディア: 雑誌

正直なところ、ストーブリーグの話題になるようなポジティブな報道は少なく、紙面を騒がせたといったらトニ・ブランコ外野手、エンジェルベルト・ソト投手、ホルヘ・ソーサ投手のDeNAへの流出ぐらいだったと思う。ドラフトはまあまあの成果だが、メディアの注目する目玉選手を獲得したわけではないし、逆に権藤博・一軍投手コーチの退任のように、どこが球団にとってプラスなのかよくわからない出来事も多い。他球団の華々しい補強を見ていると、高木体制の2年目はあまり高い期待をしてはいけないと思う。老朽化した主力野手陣の顔ぶれを考えると、下手すればBクラスも覚悟した方がいい。高木守道監督は今季限りなので、下手に優勝などされてもう1年モリミチさんがやるなんてことにはなって欲しくはない。若手育成により専念し、次期監督へのつなぎと割り切って見守った方が精神的には楽だ。

だから、論考の大前提として、ブランコ流出はチャンスだと考えたい。空いた一塁は森野と山崎を併用し、三塁は2年目の高橋周平にもっと出場機会を与えてやって欲しい。それも、速球に手が出なくなってきている山崎はあまり登用しないことが、高橋の出場機会増に繋がっていく。フリーバッティングでは、山崎と高橋を並べて打たせて欲しい。どちらのスイングスピードが速いのかは歴然だ。

そう考えていたところに報じられた一連の外国人助っ人の獲得。これが僕にはよくわからない。高額ギャラで3人流出し、マキシモ・ネルソン投手もクビにした代わりに、新外国人を4人獲った。投手流出3人に対してダニエル・カブレラ、ブラッド・バーゲセン両投手を獲得したことはまあ許せる。両投手ともボルチモア・オリオールズ在籍経験があり、2000~2003年に米国駐在していた僕も、カブレラについては辛うじて知っている。メジャー通算成績で負けが先行していること、制球力に難があること等が懸念されているが、当時のカブレラはオリオールズ3Aの主力で、球が速いことでは注目されていた。オリオールズ出身の選手だったら僕は自動的に応援する。

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タグ:LSU
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ああ終戦… [ベースボール]


プロ野球、セリーグ・クライマックスシリーズ最終ステージ。我がドラゴンズはジャイアンツを土俵際まで追い込んだものの、徳俵で踏ん張ったジャイアンツから逆に追い込まれ、最終第6戦でとうとう寄り切られた。

エース吉見と左腕ソトを欠く中、第1ステージからドラゴンズ投手陣は酷使されており、折角最終ステージ序盤三連勝と最高のスタートを切ったのに、第6戦で3年目の伊藤か2年目の大野を先発させざるを得ない厳しい台所事情が露呈し、最後は投手陣が力尽きたという印象だった。第1ステージで中田賢も故障離脱しており、仮に日本シリーズに行けたとしても、この疲れ切った中継ぎ陣と経験不足の先発投手陣で日本ハムと互角に戦えるとも思えない。

最終ステージは短期決戦に持ち込めなかった時点でアウトだ。時間が経てば経つほど、ドラゴンズには不利だと思った。最終戦まで行けば、投手陣が力尽きる可能性が相当高いことは、誰が見ても一目瞭然だ。

従って、第4戦の戦い方に問題があったと僕は思っている。僕はこの試合は出張先の京都で、JR京都駅近くの理髪店で見ていたが、7回だったか2アウト満塁で代打・山崎が出てきたのを見て、お店の主人に「どうせ気のない三振かピッチャーゴロです」と冗談で言ったら、本当に三振した。山崎が代打で凡退するシーン、シーズン中から何度見せられたことか。申し訳ないが、進退を考えるべき体たらくだ。

試合に勝ったから目立たないが、第3戦でも山崎は代打で簡単に凡退している。時々写されるドラゴンズベンチの様子を見ていても、山崎はヘラヘラ笑っており、闘争心をむき出しにしているようには見えない。右か左かの違いはあるが、第4戦のあの場面、相手の投手が右の澤村だったのだから、堂上兄を代打に使っていたら、その後の試合展開は変わっていただろう。

それ以前に、仮にも連勝していた試合の打線を、なんで第4戦以降組み替えたのだろうか。6番・平田、7番・森野で結果が出ていた打線を、打率が高かった森野を6番に上げたことで、ブランコの後を打っていた平田の良さが消された印象がある。平田が凡退しても、森野がチャンスメークできれば、打順が1番に回って大島で1点取ることも可能だったと思う。

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タグ:ドラゴンズ
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『参謀』 [ベースボール]

参謀―落合監督を支えた右腕の「見守る力」

参謀―落合監督を支えた右腕の「見守る力」

  • 作者: 森 繁和
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2012/04/06
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
内容説明
名将・落合監督の右腕、懐刀として8年間、ドラゴンズのコーチを務めた、人望ある参謀が、落合監督の素顔から、若手の育て方、強い組織の作り方を、8年間のドラゴンズでのエピソードを例に、余すところなく書いた。 なぜドラゴンズは強かったのか? ジャイアンツを苦しめた選手起用の妙。徹底した情報管理の秘策。落合采配はどこがすごいのか?落合監督も、「またユニフォームを着られるなら、必ずシゲを呼ぶ」と、断言、本書の内容に太鼓判
以前、落合博満前監督の『采配』を読み、その中でも森繁和ヘッドコーチのことを高く評価されていたので、森HCが著書を出すと知り、なんとなくカップリング販売のような感覚で購入してしまった。お金を払ってでも読みたい本だ。そして、お金を払ったことを後悔しないだけの中身の濃い1冊だった。落合前監督の著書の方は、特定選手の評価や選手とのエピソードを語る箇所が意外と少なかったように思うが、森前コーチの著書では、特定選手の特徴や性格、裏話などが頻繁に出て来て、落合ドラゴンズの8年間をずっと追いかけていた僕としては、あの時はそうだったのかと確かめながら、懐かしみながら、楽しく読むことができた。

これを読んだら、落合監督よりも投手王国・中日の実質的なキーパーソンは森コーチだったんだなというのがとてもよくわかる。(そして、落合監督が理想のトップであることも。)投手起用のほとんどが森コーチの主導だったというのも。2007年日本シリーズ第5戦での山井・岩瀬の「完全リレー」では、マスコミや野球評論家は落合采配をボロクソに批判し、落合監督も「勝つのに最善の選択」とか「これがうちの勝ちパターン」とサラッと述べて多くを語らなかったが、あの判断が実は森コーチによるものだったというのを本書で知り、落合監督というのは本当にコーチを守る指揮官だったのだな改めて感心させられた。そして、あの状況でリリーフして3人を凡退に打ち取り、「完全リレー」を完成させた岩瀬を高く評価する旨を述べていることで、森コーチの著書の価値も高まったと思う。(僕も、あの時は山井が完全試合を逃したのが残念というよりも、あの状況で完全リリーフをやってのけた岩瀬が凄いと驚いた1人だった。)

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