『知的障害のある人のためのバリアフリーデザイン』 [仕事の小ネタ]
内容(「MARC」データベースより)【大学図書館】
知的障害のある人たちのためのバリアフリーデザインの提案と、環境整備の考え方について紹介し、さらに、有効な福祉機器や、スウェーデンの福祉施設の取り組みも解説する。
今月、大学の図書館で借りた本の2冊目。はしがきの冒頭で、著者は次のように述べている。
バリアフリーデザインといえば、段差解消とかスロープ化などの建築的、物理的なバリアの解消を想像する人が多いかもしれません。一方で、知的障害のある人というと、車椅子を使っている姿をすぐには想像しにくく、よくいわれる物理的なバリアフリーとは一見関係のない存在のように思われるかもしれません。
障害者向けの自助具製作のような分野に関心を持って経験値を高めようと指向している今の自分にとって、迷い込みやすい思考の隘路だと僕自身も自覚がある。肢体障害や視覚・聴覚の障害なら、目で見てすぐに認識でき、どのような物理的な自助具のソリューションを考え始めることが可能だが、知的障害のある人の自助具とは一体どのようなものなのか、なかなかイメージができなかった。
そこをなんとか克服したいと思い、豊富なデザインの事例を見るだけでなく、今後新たなデザインを考えるための、思考の枠組みのようなものを得るために、本書を手に取った。具体的な事例や、どのような検討枠組みが提示されたのかをブログ記事の中で紹介するのは難しいが、いずれも有用だと思ったので、中古で購入し、座右に置いて時々読み返してみるのに使うことにした。