『神山進化論』 [仕事の小ネタ]
内容紹介【N市立図書館】
徳島県神山町。人口5300人、多彩な移住者が集まる地方再生の先進地。町は今、基幹産業の活性化、移住者と地元住民の融合、行政と民間企業の連携、担い手の世代交代などの課題解決のため、農業、林業、建設業、教育の未来をつくるプロジェクトに取り組む。100人以上のプレイヤーたちに取材した現在進行形のドキュメント。
昨日帰国しました。結局、7月25日に日本を発った後、経由地ホノルルで1本記事をアップして以降は、ネットにつながりにくい環境にいることが多かったのと、夜も結局遅くまで行事があったりしたので、さらに読書をすることも、記事をアップすることもできずに2週間以上を過ごしてしまいました。
養蜂だの、地域おこしだの、現地入りする前にはいろいろ文献を読んで自分なりの作業の仮説を立てて行ったのですが、結局のところ、仮説は当たっていたとしても、それでその通りの作業が現地でできたかというと、正直できませんでした。一緒に参加したメンバーのスキルとのバランスや、受け入れる側のコミュニティの初期条件、それに自分のコミュニケーション能力や体力的な限界なども相まって、あらかじめ想定していた作業とは全く異なる作業に時間を取られました。
だから、現地入りする前に読んでいた文献や、アイデア出しのために訪問したいくつかの博物館、アートフェスなども、役には立ちませんでした。5日間という短期間で成果を出すのではなく、1カ月とか1年とか、あるいはもっと長期間の関与が可能ならば、もっと違うソリューションを検討できた可能性はあります。今回メキシコで参加した「ファブシティ・チャレンジ」というイベントは、「関係人口」づくりのグローバル版だと思っているので、単発で終わらず、今後もホストしたコミュニティとの関係性は継続していくよう心がけている必要があると自覚はしています。
さて、一見無駄だったようにも思える事前の情報収集でしたが、それでも、長い間疎かにしていた日本の地域おこしの取組みの経緯を知る意味では、有用だったなと思うところはあります。例えば、本書で取り上げられた徳島県神山町のケースなどは、自分が日本の地域おこしに興味を持った15年以上前からすでに耳にしていた事例でしたが、ケーススタディとして読んだのは今回が初めてです。