地方を見捨てないで下さい [ブータン]
先週のことになりますが、BBSがティンプー南部のギダコムでの王立感染症研究センター(RCID)の起工式の様子を報じていました。信任状奉呈のために来られていた日本の鈴木大使が出席されていたようです。
政府開発援助(ODA)による施設建設や機材供与は、日本としてのプレゼンスの大きい見せ場だと思うので、信任状奉呈式等に合わせて、要人出席の下でこのようなシンボリックなイベントが行われることには違和感はありません。ただ、それが大使の限られた訪問日程を考えてのことだと思われますが、交通の便が良いティンプーやパロあたりで組まれることについては、地方にもおいで下さいと申し上げたい気持ちもあります。
また、ハコものは確かにODAの真骨頂で、インドの資金援助なんかもハコもの建設で使われているものが多いので、それはそれでよいのですが、このところの大学教育改革がなぜかシンガポール人によってリードされていて、シンガポール人的な価値観に基づく強気の指導が進められているのを横目で見ていると、長年ブータンと寄り添ってきたことを自負する日本の代表が、この国の教育のあり方について何らかの見解を求められて開陳する機会がなかったのかどうかとも、思わないでもありません。