技術・家庭科シリーズ『家庭編③-被服』 [仕事の小ネタ]
内容(「BOOK」データベースより)【M市立図書館】
本書には、被服の起源から、被服材料、服装のマナーなど衣生活文化についてわかりやすく書いてあります。製作では、だれでもできるベスト・シャツ・パンツ・スカートなど、作り方もイラスト入りでわかりやすくしめしました。
ファブラボCSTを訪れる学生や教職員と接してみて驚いたことに1つに、彼らが裁縫や木工を過去にまったくやったことがないということがある。合板をカットするのに糸のこが使えないとか、雑巾を作るのにミシンが使えないといったケースである。
日本で教育を受けた僕らであれば、中学校の技術家庭科の実習で、ラジオ作りや本棚作り、雑巾のミシン縫い等は一度はやっている。たぶん、そういう実技の科目はブータンの中等教育では行われていないのだろう。
お陰で、中学卒業から45年近く経過して、その間これらの機材を使ったことがなかった僕が、学生の前で糸のこやサンダーの操作をアドリブで実演するようなケースもあった。あまりにも長いブランクがあったので、上手く行くのか自信はイマイチだったが、心中の不安が顕在化しない程度にはまともにはできた。
一方、ファブラボCSTにはデジタルミシン、ロックミシン、デジタル刺繍ミシンが装備されているが、タッチパネル入力で簡単な刺繍ができるデジタル刺繍ミシンを除き、前2者についてはまだ触ろうとする者が現れない。たぶんこれを今の学生やその学生に指導している教職員に求めてもムリで、街の縫製屋を巻き込んでいかないといけないだろう。しかし、肝腎の機械操作を僕自身ができないようでは、街の縫製業者に働きかけるのもままならない。
そこで考えたのが、今回の一時帰国中に、実家の母について、ミシンとロックミシンの操作を習うこと、また、元々中学の技術家庭科の実習レベルを到達目標と定めているのだから、技術家庭科の教科書にあるミシン操作の記述を確認しておくことだ。日本到着早々、近所の市立図書館に行き、ポプラ社が1992年に発刊した「技術・家庭科シリーズ」の『家庭編③-被服』を、中身も確認せずに取りあえず借りて目を通すことにした。