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あのタクシー配車アプリはどうなった? [ブータン]

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2018年5月11日付のブログ記事で、「タクシー配車アプリ、2件続けて公開」というのを書いた。この年の4月末から5月初めにかけて、Oie(オイ)とYANA(ヤナ)という2つのタクシー配車アプリが立て続けに公開されたという記事だった。この当時、ブータンには、2017年に創業した別のタクシー配車サービス「DrukRide(ドルックライド)」というのがスマホアプリでの配車サービスを既に始めていて、狭いマーケットで3つの配車サービスが競合するという状況が生じた。

あれから3年が経ち、僕は今回の赴任では車は持たない、運転しないことを心に決め、市内の移動にはもっぱら徒歩かタクシーを利用している。赴任から半年が経過し、信頼できる特定の運転手に必要な時にSMSで連絡して送迎をお願いするので今は落ち着いているが、来たばかりの頃は、タクシー配車アプリでの利用を試みたことがある。

結論からいうと、OieとYANAはまったく機能せず、かろうじてアプリが機能していたのは先行していたDrukRideだけだった。

DrukRide.png

そのDrukRideの創業者から、先日お茶に誘われた。僕が上げていたFacebookの記事を読んで、ちょっとストレスが溜まっているんじゃないかと感じられたので、気分転換にお茶でもどうかというお誘いだった。(ありがとうございます。Facebookのポストから僕の感じているストレスに気付いてくれたのは、彼が初めてです。)

で、OieとYANAはどうなったのかと訊いてみた。OieはインドのIT企業が開発したアプリで、操業開始後、DrukRideは提携を打診されたらしい。しかし、DrukRideの社長は、「お互い持っているカスタマーベースもミッションも違う」というので、提携話は断ったらしい。で、ほどなくOieはブータン市場から撤退。一方のYANAも、あまりカスタマーベースを拡大できず、創業から1年も経たずに撤退したのという。要するに、OieもYANAも、今はサービスをやっていない。

3年も前の記事だが、これを読んでティンプーにもタクシー配車サービスが今も存在すると思っている人がいるとしたらいけないので、お詫びしてアップデートさせていただきます。構想段階の提灯記事の場合は実際に実現しなかったということはこの国ではよくあるが、市長や大臣が主賓で駆けつけて除幕式をやっておきながら、これほど簡単に撤退してしまうというのも、残念ながらよくあることだ。状況が変わったと言うのは簡単なことだが、なんで配車アプリが突如乱立したのかは当時も疑問だったし、全国メディアも単に除幕式を報じるだけじゃなく、懸念事項も指摘するなり、撤退したなら撤退することもちゃんと報じて欲しいところだ。

で、生き残っているDrukRideは、ネットベースでの長距離バスのチケット予約サービスやフードデリバリー等にサービスを拡大し、今週にはタクシーを利用した荷物の宅配サービスをローンチするらしい。

これができると、僕がプンツォリンに引っ越した後も、長距離タクシーの予約だけでなく、プンツォリンで調達した物資の国内各地への託送や、ティンプーに届いた僕の荷物を郵便局やDHLオフィスでピックアップして、プンツォリンまで持って来てもらう、そんなサービスも利用可能となるだろう(勿論、ティンプーのタクシーは現在、新型コロナウィルス感染拡大対策のため、プンツォリンの手前のソルチェンまでしか行けないので、事はそう簡単ではないが)。

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