『チーム・オベリベリ』 [読書日記]
内容(「BOOK」データベースより)【コミセン図書室】
約140年前、その女性は、北海道十勝の原野へ渡った。オベリベリ―和人たちによって「帯広」とされた新天地。明治の先進教育を受けた彼女は、いかに生き抜こうとしたのか。開拓に身を投じた実在の若者たちを基にした、著者が初めて挑む長篇リアル・フィクション。
日課にしていた早朝ウォーキングで聴いていた、NHKラジオ「マイあさ」の朝5時台のコーナー、地域の話題を届ける「マイあさだより」で、帯広の方がレポートされていた回があった。帯広市内の書店でベストセラーになっている1冊の本のことを話題にされていた。それが、帯広地方の開拓初期の歴史を描いた乃南アサの超長編小説だった。
発刊から半年。近くの市立図書館にはまだ入荷しておらず、ようやく見つけたのは近所のコミセンの新着本のコーナーだった。660頁もある超大作だったので、一瞬怖気づいたが、東京との緊急事態宣言も3月21日で解除され、早々に里帰りを考えていたので、帰省中なら読み進められるだろうと考え、借りることにした。
3月26日(金)、当初の計画よりも1日前倒しで里帰りを実行することにした。施設に入っている父の具合が良くないので、市民病院で診察を受けることになったのだ。25日の結果を母から聞いたところ、以前から経過観察中だった前立腺のがんが全身に転移していたことがわかったという。翌26日も市民病院で医師の所見を聞くというので、お昼前に最寄り駅に着くと、病院に直行した。その日は施設の送迎バスで施設に戻り、父を置いて母とともに実家に帰宅した。
3月27日(土)、28日(日)、母の変わらぬ日常に付き合った。土曜日は畑仕事、日曜日は土砂降りの雨の中、地産地消ショップや道の駅に出荷する甘夏のパッキングやぼかし作りを手伝った。朝から働いてヘトヘトで、それでも土曜夕方は末弟とともに父の様子を見に行った。2人で父の手を握った。同じく日曜夕方は母が1人で父の様子を見に行った。夕食の時間で、食欲もあったようで、母は安心して帰って来た。