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再読『FabLife(ファブライフ)』 [仕事の小ネタ]

FabLife ―デジタルファブリケーションから生まれる「つくりかたの未来」 (Make: Japan Books)

FabLife ―デジタルファブリケーションから生まれる「つくりかたの未来」 (Make: Japan Books)

  • 作者: 田中 浩也
  • 出版社/メーカー: オライリージャパン
  • 発売日: 2012/06/09
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)


2013年12月に初めてブログで紹介して以来、7年ぶりの再読である。今週、この関連のテーマで、個人的にはかなり重要視しているプレゼンを社内で行う。その参考文献として読んでみることにしたもので、実際は先週の鳥取行きの往路の車中で一気に読み切った。

初読から7年も経過すると、僕もそれなりにファブに関して見聞を広げ、自分でも本をしたためた。今回そういう状況下で読み直してみると、新たな発見もあった。ここに書かれていたことすら忘れた状態で僕が最近提唱していることは、既に本書の中で著者がなんらか言及しているケースがほとんどだということがわかった。勝手に自分のオリジナルだと思っていたことが、実際この時期に既に著者が提唱していたというのは、驚きだけでなく、こちらが小恥ずかしい気持ちにさせられてしまう。

プレゼンのためのいい引用は、本書に収録されている、著者の田中浩也さんと、MIT Dラボの遠藤謙氏の対談の中で出てくる。そんな対談が行われていたことすら僕は覚えていなかったのだが、ここで遠藤氏が仰っている「現地に行かなくても適正技術開発に取り組める」「そのためのファブラボの全世界のネットワークを活用する」というお話は、僕がこれから社内プレゼンで主張しようとしている内容とまさに整合する。多分、「Withコロナ」の時代の国際協力のあり方として、遠藤氏や田中浩也さんがおっしゃっていることは、相当意識されて行かねばならないのではないかと思う。

余談になるが、この本を久々に読もうと思ったもう1つのきっかけは、先月下旬にお目にかかった方から、共通の知人であるAさんが、なぜファブを推しておられるのかを伺ったからだ。その知人によると、Aさんは、師匠にあたる同じ大学のK先生から、「この本の著者は見どころがあるから追いかけておけ」と指示されていたのだそうだ。

そのAさんが伝手を頼って我が社に仕掛けた研究プロジェクトが無事立ち上がり、数回の研究会を経てまとめられたレポートを、僕は活用してブータンにファブラボを作る仕事に貢献することになったのである。

これからも、時々読み返してみて、自分が忘れてしまった著者の論点について、再確認するようにしていきたい。

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