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『いつか、すべての子供たちに』 [読書日記]

いつか、すべての子供たちに――「ティーチ・フォー・アメリカ」とそこで私が学んだこと

いつか、すべての子供たちに――「ティーチ・フォー・アメリカ」とそこで私が学んだこと

  • 出版社/メーカー: 英治出版
  • 発売日: 2009/04/07
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
内容(「BOOK」データベースより)
大学卒業後の若者たちが2年間、全国各地の学校で「教師」になったら、世の中はどう変わるだろう?―こんなアイディアを思いついた当時21歳のウェンディが立ち上げた「ティーチ・フォー・アメリカ」は、国じゅうの大学生を巻き込んで、たちまち全国に広がった。世間では「ミー・ジェネレーション(自分のことしか考えない世代)」と言われていた若者たちが、同じ夢を抱いて立ち上がったのだ。それは、「いつか、すべての子供たちに、優れた教育を受ける機会が与えられること」。―貧しい地域の学校にドラマチックな成果をもたらし、大勢の子供たちの人生を変え、今や米国大学生の「理想の就職先」第10位に選ばれるまでになったティーチ・フォー・アメリカの軌跡を創業者がいきいきと描く。

先月読んだ井上義朗『「新しい働き方」の経済学』の中で引用されていたので、間髪あまり入れずに本書も読んでみることにした。Teach For America(TFA)のことはよく耳にもしていたし、TFAの生い立ちをその創設者の手記として読んでみるのも悪くないかなと思った。

図書館で借りたのだけれど、手にとっての第一印象は、その古さであった。訳本が出たのは2009年4月とあり、それだけでも古さは感じたのだけれど、読み始めてすぐに、TFAの誕生ストーリーが、僕自身の社会人生活並みに古いということがわかった。本書の原本である『One Day, All Children...: The Unlikely Triumph Of Teach For America And What I Learned Along The Way』が米国で出たのは2003年である。訳本が出るまでに6年もの時差があり、実際にTFAが発足したのは、著者がプリンストン大学を卒業した直後の1989年だという。(ちなみに僕の社会人1年目も1989年だ。)

なんだなんだ、井上義朗『「新しい働き方」の経済学』は、そんなに昔の話を「社会的企業」としてとり上げたということか―――。

そんな幻滅も感じてとっとと読んでしまおうという気持ちになり、細部はあまり気にせず一気に読み進めた。難しい本ではないが、いろんな読み方ができる本だと思う。

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