SSブログ

『メイカーとスタートアップのための量産入門』 [仕事の小ネタ]

メイカーとスタートアップのための量産入門 ―200万円、1500個からはじめる少量生産のすべて (Make: Japan Books)

メイカーとスタートアップのための量産入門 ―200万円、1500個からはじめる少量生産のすべて (Make: Japan Books)

  • 作者: 小美濃 芳喜
  • 出版社/メーカー: オライリージャパン
  • 発売日: 2019/08/09
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
内容紹介
 潤沢な資金はなくても、趣味の「ものづくり」は「商品化」できる! ArduinoやRaspberry Pi、micro: bitなどの安価かつ高性能なツールの普及によって、個人でも高機能、高品質のプロトタイプが作れるようになってきました。そういったプロトタイプを作るメイカーの中には、そのプロトタイプを元に製品化し、ビジネスにしたいと考えている人も多いのですが、プロトタイプから量産までには多くのハードルがあります。
 本書は、学研「科学」「学習」「大人の科学」のふろくの企画開発に40年間関わってきた著者が、その経験をもとに、プロトタイプを元に量産化までこぎつけ、ビジネスとして成立させるためのノウハウを紹介します。工場での量産、というと、多額の資金が必要で、大きな企業でないとできないと思われがちですが、本書では、個人レベルでも可能な少量生産の極意を教えます。商品企画、プロトタイプから、原価計算、企画書の書き方、安全設計、金型知識、知的財産や法律知識、海外工場との交渉術まで、さまざまなノウハウが詰まっています。

今年1月末、当時の職場の本来業務とは別の仕事で嬉しい出来事があり、その嬉しさで財布の紐が緩んで、三省堂書店神田本店で大人買いした4冊のうちの最後の1冊である。残り3冊は全て読了。今ならMicro:Bitのことも多少はわかるし、直近で中国・深圳のメイカーコミュニティの話も少しばかりかじった。本書を読むなら今でしょ。ということで、1週間ほど少しずつ読み進め、週末に読了した。

昨年8月のMaker Faire Tokyoの会場では、オライリーの書籍販売ブースで多分最も売れていた本であり、神田三省堂でも、地元のちょっと大きめの啓文堂でも、平積みになっていた本である。その道40年という技術者が、モノづくりの実践ノウハウを余すところなく書き込んだ良書で、類書がないと専らの評判だ。

アイディエーションからプロトタイピング、量産企画立案、原価計算、発注、量産に必要な金型知識、電子部品知識、さらに中国を想定した出張時のノウハウ、安全配慮や知的財産権の問題、さらには少量生産に関するコツへの言及もある。およそ僕らの知りたいことはだいたい網羅されている。

加えて、巻末サイドストーリーとして、本書とのタイアップ企画で、Micro:Bitで制御するツインドリル・ジェットモグラ―の量産を実際に行った際の経験が30頁弱のボリュームでまとめられている。



続きを読む


nice!(13)  コメント(0) 
共通テーマ: