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『無所属の時間で生きる』 [読書日記]

無所属の時間で生きる (新潮文庫)

無所属の時間で生きる (新潮文庫)

  • 作者: 城山 三郎
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2008/03/28
  • メディア: 文庫
内容紹介
どこにも関係のない、どこにも属さない一人の人間としての時間──それは、人間を人間としてよみがえらせ、より大きく育て上げる時間となるだろう。「無所属の時間」を過ごすことで、どう生き直すかを問い続ける著者。その厳しい批評眼と暖かい人生観は、さりげない日常の一つ一つの出来事にまで注がれている。人と社会を見つめてきた作家の思いと言葉が凝縮された心に迫る随筆集。

今月下旬に任期を終えて帰国されるJICAの専門家の方から、何冊かの文庫本を譲っていただいた。僕自身の駐在期間ももうそれほど長くはないと思うので、相当ハイペースで読んでいかないと、離任までに読み切れないような気もするので、これを皮切りに、今後頑張って読み進めたいと思う。

僕の読書日記では、意外と読んでいそうで読んでない作家が何人かいる。司馬遼太郎や藤沢周平、浅田次郎あたりがその代表格で、城山三郎も含まれる。城山作品といったら2014年3月に読んだ『雄気堂々』と、このブログを開設する前に何かの拍子に読んでいた『官僚たちの夏』ぐらいしか読んでいない。今回のように人から本を決められて読んでみるようなことでもない限り、出会うこともない作品だったに違いない。

そのJICA専門家の家にはもっとたくさんの本があったのだろうが、最後まで残った文庫本が十数冊。その中で最初に惹かれたのが、『無所属の時間で生きる』というタイトルのこの1冊であった。多分、著者が城山三郎だったからというよりも、タイトルに釣られたということなのだろう。

ブログなんぞを始めて気が付けば既に14年目に突入している。一石三鳥ぐらいのメリットがあったからここまで続けられたのだと思うが、長年取り組んできた中で、意識しているのは匿名性―――ベタで仕事と関係するテーマではあえて書かないようにしている。従って、ブログに書くためのネタを仕入れている時間、本や新聞記事を読んでいる時間は、仕事から離れて過ごす自分だけの時間ということになる。著者の言う、「無所属の時間」である。そして、仕事じゃないからか、それともそれが早朝だからか、頭の中をクリアにして結構集中できる。(その早朝の時間を仕事に生かせよと突っ込まれそうだが(笑))

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