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『デザイン思考が世界を変える』 [持続可能な開発]

デザイン思考が世界を変える (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)

デザイン思考が世界を変える (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)

  • 作者: ティム・ブラウン
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 2014/05/10
  • メディア: 文庫
内容(「BOOK」データベースより)
人々のニーズを探り出し、飛躍的発想で生活を豊かにする―それが「デザイン思考」だ。研究や開発部門だけでなく全社的に浸透させれば、組織は持続的にイノベーションを生み出すことができる!その推進役として世界に名を馳せるデザイン・ファームIDEOのCEOが、デザインとイノベーションの重要性を熱く語り、組織を蘇らせる方法や社会問題を解決するための秘訣を経験談とともに明かす。

怒涛の6月を終えて、これからの3カ月は比較的「凪」状態。積読本の在庫一掃計画を再開しようと思っている。その第一弾は、米カリフォルニア州パロアルトにあるデザインコンサルティング会社IDEOのCEOが書いたデザイン思考に関する本である。

振り返れば3年ほど前、「デザイン」と名の付く本を集中的に読んでいた時期があった。当時高1だったうちの娘が大学でデザイン専攻したいようなことを言っていて、僕自身も仕事を通じて元プロダクトデザイナーだったという方と知り合いになったりしていて、どうせデザイン専攻するならプロダクトデザイナーを目指してくれないかなという思いもあったので、オヤジとしては先回りして勉強しとこうと考えた。但し、デザインはデザインでも、「コミュニティデザイン」という言葉にはちょっと拒否反応があって、コミュニティデザイナーがやっていることについては理解はできるものの、単に言葉の響きがあまり好きではないなと感じた。(結局、うちの娘はシステムデザイン専攻を偏差値が圧倒的に足りずに断念し、辛うじて拾ってもらえた某女子大に進学し、専攻も変えてしまった。)

本書の主題となる「デザイン思考」は、IDEOの歴史を振り返るとプロダクトデザインからスタートしているのかなと思うが、本書でも語られている通り、無味乾燥な製品にデザインで独自のフレーバーを付けたらおしまいというのではなく、その製品が使われる環境に関する十分な洞察を図り、人間工学的な考察も加えて、広く長く使われる製品を作り出すという、途中の過程を見る限りは、相当包括的で他分野の知見を総合する実践が図られていて、これはシステムデザインやコミュニティデザインにも適用される取組みなんだろうなと改めて思った。

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