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7 Dreams to Reality [インド]

7 Dreams to Reality: Transforming Indian Manufacturing

7 Dreams to Reality: Transforming Indian Manufacturing

  • 作者: Shoji Shiba
  • 出版社/メーカー: Penguin Books India
  • 発売日: 2013/12/01
  • メディア: ハードカバー
内容紹介
インドの製造業を変革するにはどうすればよいか?日本の経営学者でインドのパドマシュリ表彰受賞者である司馬正次教授が、インド製造業の7つの模範的な牽引役の事例をもとに、私たちの問いに応えてくれる。本書は、2004年にインド工業同盟(CII)の招聘でインドを訪れて以来続いているインドの製造業との関わりについて、その経験を振り返る。JICAの協力も受けて、CII、技術者養成課程を持つインドの大学等とともに、インド製造業におけるビジョナリー・リーダー育成のためにVLFMプログラムを立ち上げた。ブレイクスルーマネジメントの原則に焦点を当て、顧客の声を聞く、変化を予期し準備する、従業員や社会全体を見据えるという、シンプルなメッセージを有する。ブレイクスルーマネジメントの先駆者である司馬教授は、経営学の専門用語とは違う簡単な言葉で、この原則を適用した7つのストーリーで、製品開発や組織変革に新たな道を切り開いたケースを紹介している。その感動的なストーリーは、製造業に限らず、飛躍的な成功を目ざす私たち一人一人に共感を与えるだろう。

2013年に出たこの本は、当時このプロジェクトに関わっていた方からお裾分けいただいていたのだが、その時の僕はインドと関わりのほとんどない超多忙な部署にいたことから、すぐに読み始めることができなかった。ブータンに来て間もなく2年になるため、年明けから続けている蔵書の在庫一掃の一環で、この本も読んでしまうことにした。この直前に読んでいた英語のペーパーバックとは違い、本書は1週間程度で読むことができた。最後の約30頁は、先週末にハで民泊して、ネットにもつながらない静かな環境の中で、集中して読むことができた。

司馬教授の書かれた本は、実はこれで2冊目になる。2003年に『ブレークスルー・マネジメント』という本を出されていて、僕はそれを2010年に読んでいる。リーダーにとっての現場主義という記述が非常に心に響いたようで、そこの部分のみ詳述したブログ紹介記事となっていた。

この点は2004年から始まっている著者のインドとの関わりの中でも再三強調されている。2004年からはラーニング・コミュニティという名称で始まった相互学習機会は、その後2007年からはJICAの製造業経営幹部育成支援プロジェクト(VLFM)としてよりシステマチックに展開されていった。本書は2004年からVLFMがプロジェクト期間終了を迎える2013年までの約10年間でインド製造業に起こった7つのブレークスルーの事例を取り上げているが、どれも経営者が「金魚鉢に飛び込む」というところから始めている。

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