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『地球と一緒に頭も冷やせ!』 [持続可能な開発]

地球と一緒に頭も冷やせ!

地球と一緒に頭も冷やせ!

  • 作者: ビョルン・ロンボルグ
  • 出版社/メーカー: SBクリエイティブ
  • 発売日: 2008/06/28
  • メディア: 単行本
内容紹介
温暖化問題を煽らず、冷静に考える!
ヒートアップするばかりの温暖化問題。だが、もっと冷静な議論が求められているのではないか? 『環境危機を煽ってはいけない』の著者であるビョルン・ロンボルグが、温暖化問題を徹底解説する。訳者・山形浩生の解説も付す。

山形浩生の著書を読んだ勢いで、彼の翻訳した積読書籍もついでに読んでしまうことにした。書体が似ていて読みやすかろうという期待もあったし、僕自身ビヨルン・ロンボルグに著書を過去に読んでいたこともある。それと、読了が間に合わなかったけど、先週は来られたお客さんと気候変動の話をしなければならなかった。そもそも地球温暖化や気候変動は僕の専門でもないので、お前が主となって応対しろと言われてすぐにパッとできるほどのアドリブ力も僕にはない。準備何もしないよりも少しぐらいはしておこうと考え、2年近く積読状態で放置していた本書を読み切ることにした。

ジェフリー・サックス教授とかいった世界の著名人が、温暖化を2℃以内に食い止めないと、その後の温暖化は制御不能なほどに加速し、それによって引き起こされる気候変動が我々の身に予想もつかないような災害を引き起こすと言われると、そうかなとは思うのだが、僕らの子どもの頃は、むしろ地球は氷河期に向かおうとしていると子ども雑誌には書かれていたのに、なんで今は逆になっちゃったのかは理解に苦しむ。

SDGsには17のゴール、その下に169ものターゲットがあるが、その策定に影響力のあったサックス教授のモチベーションの原点も地球温暖化と気候変動にあったような印象である。いわば低炭素化社会の実現はSDGsの目標の中でも中心に据えられるものの1つだといえるわけだが、なのに策定にあたっての最大の争点となったのもこの部分であったようだ。だから、とりあえずはSDGsやパリ協定としてまとまったとはいえ、どうやって目標達成に実効力を持たせるのかは今でも課題だと思う。

一方で、今や国際機関ならどこでも「気候変動スペシャリスト」という専門担当官を置いていて、気候変動対策と名が付けば予算も取りやすくなっている。そういう感じで出てきた援助案件や、それを売りにしている専門官とかを見ていると、ちょっとばかり得体のしれない胡散くささを感じる。(真剣に取り組んでいる人には申し訳ありません。)単に課題に対してド素人な人間の感覚的なことなんだが。

そんなわけで、こうしてロンボルグのような単純な論点には惹かれてしまう自分がいる。

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