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『イノベーターたちの日本史』 [仕事の小ネタ]

イノベーターたちの日本史

イノベーターたちの日本史

  • 作者: 米倉 誠一郎
  • 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
  • 発売日: 2017/04/28
  • メディア: 単行本
内容紹介
彼らはどのように未来を切り拓いていったのか?従来の史実では描かれなかった躍動感あふれるストーリーがここにある。高島秋帆、大隈重信、笠井順八、三野村利左衛門、益田孝、岩崎弥太郎、高峰譲吉、大河内正敏――アヘン戦争、開国、財政政策、秩禄処分、士族授産、三井と三菱財閥、理化学研究所――。
本書は、明治から昭和初期にかけての日本のイノベーターたちが、津波のように押し寄せる大変化にきわめて創造的に対応し、思いもよらない独創性を発揮していった過程をたどる試みである。そこには、これまで歴史の片隅に追いやられていた重要な事実の再発見もある。たとえば、アヘン戦争で解任された中国の高級官僚が残した西洋に関する文献や著作が、さまざまな偶然を経て国境を越え、江戸幕府が開国決断へと至るストーリー、勤王の志士がわずか数年にして明治政府の経済政策を作り上げていくストーリー、研究所から新興財閥を作り上げた理研の創業者のストーリーなど、従来の日本史では注目されることの少なかった人物と、彼らが突破した難題と、それらが社会にもたらしたインパクトを紹介していくものである。

最近、僕がこのブログで本の紹介をあまりしてないのに、「読書ブログ」と言えるのかと怪訝にお感じになられていた読者の方は多いのではないかと思う。誠に申し訳ないことです。先月中旬以降、忙しすぎたこともあるのだが、とにかく読書に割いている時間を持てなかった。それと、300頁を超えるような大部の本を同時並行的に読んでいたこともあって、読了するまでに時間がかかったというのもある。前の記事で書いた通り、大きな仕事がほぼひと段落したので、今週末はグダグダしている。写真撮影ドライブのようなアホな企画もやったけど、一方で読みかけのまま放置していた本を一気に片付ける、よい休日となった。

この週末に読了した1冊目の本が、前回『2枚目の名刺 未来を変える働き方』に続く、一橋大学イノベーション研究センター特任教授、米倉誠一郎先生の著書。実は今回ご紹介する本も含め、この2冊は同時に購入していたのだが、日本史に関する後者の方が後回しになった。僕の仕事自体がこの本の内容との間で即座にシナジーを見い出しにくいと思ったので、立て込んでいた仕事がひと段落してから読み始めることにしたものだ。

なにしろ日本の歴史の話なので、今ここで働いていることとの接点があまりなく、話のネタにもしづらい。などと思っていたら、読み進めるうちにこの本、幕末から明治にかけての日本の政策制度構築の話から、それに対する民間のレスの話にまで展開し、著者もそう言及されているけれども、今の開発途上国の話にも通用するネタがかなり豊富に含まれているのがわかった。

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