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高温多湿は危険がいっぱい2 [ブータン]

プンツォリンで最初のデング熱症例
First dengue case in Phuntsholing
Kuensel、2022年7月13日(水)
【抄訳】
PWDコロニーの住民がプンツォリンでの最初のデング熱感染として確認された。7月6日に見つかっていた。彼はパサカの民間企業で働き、処置を受けたあと回復している。医療関係者は媒介調査を実施し、デング媒介蚊の生息を確認、屋内の生息箇所をすべて排除し、周辺の水路などの洗浄も行った。調査チームは、急変対応チームにより現場に継続的に配置され、これ以上の媒介蚊がいないことを確認するまで動員される。

プンツォリン病院によると、生息場所を排除して周辺地域をクリーンに保つ清掃キャンペーンへの地域住民の参加を強化する必要があるという。以下の措置が取られることが望ましいという。

 ①屋外の生息場所、例えばタイヤなどの破壊
 ②屋内で水をためておく場所、例えば、冷蔵庫や花瓶、容器などは媒介蚊が生息しやすい
 ③雨水をためそうな廃棄物は改修し、処分すること .

プンツォリンは今週に入ってから青空が見えることが多くなった。時折夕立はあるものの、多くの時間は晴れで、傘をささなければならない状況は過去数週間と比べたら格段に減った。例年ならモンスーンの真っ盛りで、集中豪雨と土砂災害の備えをせねばならないのがこの時期。僕の記憶は2016年7月下旬の集中豪雨である。

こうして、雨の多かった時期から急に晴れて気温上昇が始まると、ところどころに水たまりができて、いかにもボウフラがわきやすいという場所がいくつもできる。ここ数日、周囲で蚊が飛んでいるのが気になるケースが増え始めた。プンツォリンでの最初のデング熱発症事例はまだ雨がちだった先週に起こっているが、引き続き注意は必要だと思う。

身近なところでデング熱発症例があったといえばインドのデリーに駐在していた時にはあった話なので、デング媒介蚊の生息地域で暮らすのが初めてというわけではない。考えられる措置はすべて講じて、自分の身は自分で守るしかない。

するってーと、この地域の媒介調査チームは、媒介蚊の生物検定キットを使っているんですかね?このキットは相当頻繁に使用されるらしいが、プラスチック製で、どこかのパーツが破損すると、全体が使えなくなるリスクがある。そこで、WHOは、このパーツのデザインをオープンソース化して、近くの3Dプリンターですぐに複製ができるような体制を作っていると聞いたことがある。

F2.large.jpg

この媒介調査チームにどうやってアプローチしていったらいいのか、今はまだよくわからない。けれど、プンツォリンに3Dプリンターを既に個人的に持ち込んでいる僕や、これからオープンする「ファブラボCST」は、こういう「潜在顧客」にちゃんとアプローチして、いざという時の対応がちゃんと取れるような支援体制を作っておくことが必要だと、この際だからメモっておこう。

【参考文献】
Tomlinson, S., Carrington Yates, H., Oruni, A. et al. Open source 3D printable replacement parts for the WHO insecticide susceptibility bioassay system. Parasites Vectors 12, 539 (2019). https://doi.org/10.1186/s13071-019-3789-9
https://parasitesandvectors.biomedcentral.com/articles/10.1186/s13071-019-3789-9

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