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地方行政法の市への適用例 [ブータン]

子ども公園の管理を地域に移管-プンツォリン
Community takes over children park in Phuentsholing
Rajesh Rai記者(プンツォリン)、Kuensel、2022年4月27日(水)
https://kuenselonline.com/community-takes-over-children-park-in-phuentsholing/
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【要約】
プンツォリン市は市内カブレタㇽ地区にある子ども公園の管理を、昨日、地元コミュニティに引き渡した。よりよいサービスと施設開発を期待しての措置。また、公園管理に地元の住民がオーナーシップを持つことも期待されている。

同住区の区長(ツォッパ)であるシャルミラ・リンブーさんは、区内の住民は誰でも運営に参加して、施設開発やサービス改善に向けたアイデアを出し合うことができると述べる。

市当局者によると、この取組みはパイロット的に行われるもので、もしうまくいけば、他の住区でも行われている施設整備も、その地域の住民に移管していくことを考えているという。ウッタル・クマール・ライ市長は、この取組みには他にも様々な期待があるという。「私たちは住区拡大計画(LAP)を有する者の、人員不足や持続可能性に課題を抱えています。こうしたサービスは、コミュニティが関与することでより効果が期待されるでしょう。」

また、市長によれば、このイニシアチブは、地方行政法(Local Government Act)に沿って行われたものだという。「住民関与は、住民の間でそのコミュニティに属しているのだという当事者意識を醸成するのに役立ちます。また、住民がお互いをよく知るきっかけづくりにもなります。」

さらに、必要な時には市が支援する用意があると市長は付け加えた。

最初にご挨拶しておきますが、4月27日付で、活動の拠点がティンプーからプンツォリンに変わりました。適度な湿り気があって、今の季節はプンツォリンもなかなかいいですが、これから雨期になるとしんどいかもしれません。

プンツォリンでクエンセルの記者といったら、ラジェッシュ・ライさんである。一度だけお目にかかったことがあるが、プンツォリンやチュカの記事は、僕が知る過去6年間、すべからく彼が書いている。前回駐在していた3年間、わりと細かくクエンセルの記事は見ていたが、わけのわからない記事を書く記者が結構多い中で、ライさんの記名記事はそれなりに批判的視点も含まれ、かついろいろな立場の当事者の声も訊いて、バランスもとれている。お近づきになりたかった記者の1人であった。

彼に取材してもらえるようになることが、僕のこれからの活動の認知度を上げることにもなると思う。

さて、いみじくも僕が拠点をプンツォリンに移した当日、クエンセルの紙面を飾ったのがこの記事だった。「公園の遊具」———これが壊れた時に、それをローコストで迅速に補修できたりしたら、あるいは何らかの遊具を新たに作れたら、あるいはこの公園の新たな利用法を提案できたら、「ファブラボCST」の有用度もアピールでき、ライ記者にも拾ってもらえる―――そんな妄想を膨らませた記事だった。

さらに言うと、この記事は、地方行政法というのが、全国に4つしかない「市(トムデ)」も対象としているのだというのを知るきっかけにもなった。公園の遊具へのファブの適用というのもさることながら、僕がこの記事でビビッっと来たポイントはこの部分だった。内務文化省の地方行政局(DLG)は市にまでは指示が及ばない、それが住民関与を全国で推進する際の空白地帯となっていると僕は思っていた。でも、それがいったん法律として制定された場合、市でも遵守せねばならないものなのだと、この記事を読んで初めて理解できた。

チュカ県やプンツォリン市で、この住民関与でうまくいっている住区ってどこなんだろうかと、ティンプーを離れる前にJICAの人に訊いたことがある。以前JICAで「住民関与を目指した地方行政支援プロジェクト」というのをやっていて、そこからのロールアウトでチュカやプンツォリンがカバーされているのかどうかを知りたくて訊いた質問だったが、パイロット事業の活動地域にチュカは含まれていなかったので(プンツォリンはトムデだから元々対象にならない)、知りたい情報は得られなかった。

カブレタㇽ住区の子ども公園管理が、グッドプラクティスと言えるようになるにはまだまだ時間もかかるかもしれないが、ご近所にそういうのがあるというのは注目していきたいし、何か手伝えることがあれば手伝いたいものだとも思ったのだった。

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