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ゴミ収集車に付加できるもの [ブータン]


固形廃棄物管理能力の強化
Improving solid waste management
Kelzang Choden記者、BBS、2022年4月22日(金)
http://www.bbs.bt/news/?p=168289
waste-trucks.jpg
【要約】
ブータン政府は本日、日本政府から、ゴミ圧縮運搬車、コンテナ運搬車、ブルドーザー、掘削機、積込機等を含む30台以上の廃棄物処理用機材を受け取った。総価格は3億3000万ニュルタムに上り、固形廃棄物管理能力改善プロジェクト(無償資金協力)によるもの。これらの機材は、ティンプー、プンツォリン、ゲレフ、サムドゥップジョンカルに配備される。関係者はこれにより、廃棄物管理サービスの改善につながると述べる。

このニュースはクエンセルも取り上げていて、そちらの方が記事が詳しいので、リンクだけ貼っておく。
https://kuenselonline.com/more-resources-to-tackle-the-mounting-waste-problem/

今のところ、僕はティンプーのゴミ収集車しか見てないが、日本の自治体が供与した中古のゴミ収集車が結構稼働している。20年以上前のものもあり、ゴミ回収業者はだましだましそれを使い、パーツが壊れたら、別の壊れた収集車から該当のパーツを外して付け替えるような綱渡りの操業が行われていると聞く。だから、ゴミ収集車を新たに導入するというのは意義あることであるのは言うまでもない。

処分場のキャパシティを考えたら、加えてゴミの減量も組み合わせていかないといけないのは言うまでもない。リニアエコノミーからサーキュラーエコノミーへの移行は、引き続きブータンの大きなな課題の1つだ。

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ところで、本日このゴミ問題を取り上げるにあたって、僕の仕事との関連で3つほどご紹介したいことがある。

1つめは、この無償資金協力と直接関連することだが、このゴミ圧縮運搬車のうち4台は、プンツォリン市に配備される。そこに目を付けた僕は、CSTのビッグデータ収集のケースとして、この4台に環境モニタリング用各種センサーを搭載した、データロガーを試作して、搭載できないかと動き始めている。市当局へのアプローチは、僕が実際にCSTに移動した後の話になるが、データロガーを搭載したゴミ収集車が市内を走り回ることで、各所で収集した環境データがCSTのサーバーに集められたら、これをケースとしてティンプーや他の都市へのロールアウトもできるかもしれない。

2つめは、それでも減量努力との連携は必要なので、せめてうちのプロジェクトから出す廃棄物の削減は図りたい。例えば、3Dプリントで使われるサポート材や、プリント不調で生じる「クモの糸」やそもそものプリント失敗等で生じるプラスチックは、リサイクル方法の試作も併せて考える必要があるし、PLAフィラメントが本当に生分解されるのかどうか、プンツォリンの気候条件の下で実験してみることも必要だ。PETフィラメントも徐々に普及してきているようだが、廃棄ペットボトルから3Dプリント用のフィラメントを作るような機構はまだブータンでは試作もされていないのが現状だし、仮に作られたとしても、分別や洗浄といった工程も含めて、システムとしての導入が必要になる。

3つめは、これはおそらくティンプー市長をはじめ、市当局の方も、JICAの関係者のほとんども知らないと思うが、ティンプー市は、Fab City Global Initiative(以下、ファブシティ)に加盟する、現在、世界12カ国、18都市の中の1つである。ファブシティのHPには、「2018年から」メンバーだとある。

ブータンは、2015年に中国・深圳で開催された第11回世界ファブラボ会議(FAB11)の会場で、キンレイ・ドルジ・ティンプー市長(当時)が、ビデオメッセージにてファブシティへの参加を宣言した。これは、深圳でのFAB11に参加していた複数の日本人の方からも聴いた。でも、その後僕がキンレイ・ドルジ市長とお話した際、ご自身のビデオメッセージがFAB11会場で流されたことも、そもそもファブシティ加盟のことも、市長は「記憶にない」と仰っていた。

また、この時のビデオメッセージで、市長が「ティンプー」ではなく「ブータン」と発言したことから、ファブシティ側では「ブータン」が国としてファブシティに加盟表明したのだと認識していたのだと思う。しかし、2018年4月にトブゲイ首相(当時)が日本を訪問した際、ブータンがファブシティのメンバーであると承知していなかったことが話題となったと聞く。以後、ファブシティ財団では、「ティンプー」をメンバーとして整理し、HPに掲載しているようである。

僕が昨年ブータンに再赴任して以降、「ファブシティ」について誰に訊いても、「知らない」という答えが返ってくる。ティンプー市は市長も代わっているし、そもそも前の市長も知らないと言ってたわけだから、今の市長がご存じの筈がない。加盟しているのに何もやってないというのなら相当ヤバいと思うが、ファブシティ側がそもそもどういうチャンネルでティンプー市とコミュニケーションをとっているのかもわからない。(2週間も前に僕はファブシティ財団に、ティンプー市の担当者はどこの部署なのかメール照会したが、返事もない。)

どうなってんですかね。廃棄物処理はファブシティとの関連性が強く、それゆえ「ファブ」と付く活動をこの国で展開しようとしている僕らの活動も、廃棄物管理のことはそれなりに意識してやっていかなければならないとの自覚は持っている。「我が国ではこんな取組みをしてます」というケースは、出せと言われれば出せるようにしていくつもりだ。だから、誰もが存在自体を知らないような国際協力枠組みへの参加に伴う混乱は、然るべきレベルで早く整理して欲しい。やっぱりティンプー市はファブシティの加盟都市ですということで整理されるのであれば、それに向かってみんなが努力すべきだ。

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