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プンツォリンとティンプーとどちらが安全? [ブータン]

政府、ハイリスク地域からの移動者への施設隔離プロトコルを撤廃へ
Government lifts facility quarantine protocol for travellers from high-risk to low-risk areas
Samten Dolkar記者、BBS、2022年3月20日(日)

http://www.bbs.bt/news/?p=166896
Thimphu-further-relxxation.jpg
【抄訳】
ハイリスク地域で待機を余儀なくされている短期滞在者にとって福音となりそうなのが、政府がハイリスク地域からローリスク地域への移動に際しての施設隔離を廃止することだ。これに代わり、1週間の自宅隔離を移動開始前に終える必要がある。明日(21日)から施行。昨夜(19日)、首相官邸が追加緩和策の一環として発表。

県境をまたぐ移動も認められる。しかし、移動にあたっては、1010ヘルプデスクへの登録が必要。公共バスサービスも移動支援のために運航される。私用車については、明日からはメガゾーン内の移動に限定して認められる。メガゾーンをまたぐ車両の移動については、緊急目的の場合のみ認められる。緊急であることを示す文書は個々人で作成・携行することが必要。

ティンプーのすべての事業所が定員の25%以内に限って出勤を認められる。各事業所は出勤が認められる従業員をリスト化した出勤命令書を発出できる。この命令書はe-passなしでの移動のための許可証としても活用される。他県で閉鎖中のすべての事業所も明日から業務再開できる。

(中略)官邸アナウンスによれば、もし状況が悪化しなければ、1週間後にさらに多くの活動が認められるとの由。市民は健康安全プロトコルを遵守することが求められ、インフルエンザのような症状がある場合は、フルークリニックを訪ねることが求められる。

首都に住んでいると、これを書いている前夜(19日)に発表された追加緩和策は朗報だと思う。取りあえず、本当に自分のオフィスには週明けから行ってもいいということだし、レストランも開けていいらしいし。また、ハイリスク地域から移動する前に入れる隔離施設が十分あるわけではないため、隔離施設が順番待ち状態になって、実際に移動に支障を来すような事態にも陥っていたと思われるため、7日間の自主隔離というのが自宅隔離になるというのは、一歩前進だともいえる。

ところで、この行動制限緩和が徐々に進む中で、僕はいよいよプンツォリンへの引越しを考える時期が来ているように思う。

実は、この週末、毎週土曜発刊のタブロイド紙『The Bhutanese』が、こんな記事を一面で掲げた。先週14日に首相が開いた記者懇談会の発言を中心に一面トップ記事は構成されている。


パッと見で目を引くのは、外務大臣が外国人旅行客の入国後隔離を秋までには全廃すると示唆している記事なのだが、僕がむしろここで注目したのは、「ほとんどのブータン人が今後数カ月で感染する可能性が高い人口稠密なティンプーこそが懸案(Main worry is for unexposed and high density Thimphu as most Bhutanese are likely to get infected in coming months)」と題した記事の方で、ちょっと小さい導入ラインに「プンツォリンはすでに60~70%が感染しているから、もはや懸案材料ではない」と書かれている。

―――そうなんすか?それじゃ、とっととプンツォリンに行っちゃおっかな~。

ロックダウンに翻弄されたこの2カ月、僕はずっと考え続けている。ティンプーとプンツォリンでは、どちらが安全なのか。

政府の行動制限緩和策が発表された後も、ティンプーの市中感染者数は連日二桁を記録している。保健省の発表では、ティンプーの市中新規感染者は、25人(14日)→33人(15日)→27人(16日)→40人(17日)→27人(18日)→61人(19日)→65人(20日)→46人(21日)で推移している。行動制限緩和以降、やはり増えている。このブログ記事を書いている21日夜時点では、緩和策を凍結して再び厳しい行動制限を打ち出してもおかしくない状況だと、うちのホテルの滞在者の間では話している。

かたや、プンツォリンも市中感染者の出し方は依然として派手だ。最近プンツォリンだけの数字は出ず、チュカ県に紛れ込ませられているが、21人(14日)→45人(15日)→30人(16日)→50人(17日)→5人(18日)→4人(19日)→114人(20日)→73人(21日)と推移している。検査母数が低かった可能性もあるが、18、19日はなんとティンプーより少ない。もちろん、20日の数が三桁にまた乗っているので、予断は許さない。でも、僕が行くところは市内ではない。ある程度隔離がされている大学の構内での滞在だ。

行動制限緩和に明るい兆しが見えてきた状況の中で僕もあまり言わなくなったが、この2ヵ月は振り返っても精神的には相当きつかった。職場で一緒に仕事している相手がいる人ならいいが、そもそも僕は取りあえずオフィスはあっても仮で、本来の職場は地方の大学なので、首都には同僚はいない。こんな状況での首都留置きは、「自分は本当にこんな状況で甘んじていていいのだろうか」と自問自答を繰り返す日々だった。なんとか状況打開しようといろいろ足掻き、人にやって欲しいことは自分からやろうと心掛けてはきたが、放っておかれ感はずっと払拭できずにきた。

派遣元からの声かけがさほど行われないのなら、どこにいても一緒ではないか。感染リスクが高い地域に、1人でいる方がよほど心配だ。プンツォリンに行けば、少なくとも職場の同僚には囲まれるため、万が一感染した場合の対応も、周りには訊きやすいと思う。とにかく、今みたいな個人活動は本当に嫌。早くチームでの活動に移行させて欲しい。

タグ:COVID-19
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