フライング情報に踊らされる [ブータン]
7日(月)の夜、タンディ・ドルジ外務大臣名でこんなレターが発出され、主要メディアが一斉に取り上げた。外務大臣がこの日行った在ブータン各国大使館、領事館代表者を集めたオンライン説明会で語ったことがソーシャルメディアWhatsApp経由で外部に漏れ、訂正を強いられたものである。
漏れた内容の中には、「明日(8日)から日曜日まで、ティンプーではゾーン規制からメガゾーン規制へと行動制限が緩和される」「Board Exam終了から4月中旬までの間、ティンプー市内の移動は自由に」「明日から各事業所の所長は通勤可」「4月中旬ないし末から、ブータンは新たな規制制度に移行し、ビジネスに対してはオープンにする」といったメッセージが含まれていた。
これがWhatsAppで広まった。僕ですら入手した。18時30分のことだ。全文は転載しないが、「ハイリスク地域からローリスク地域への移動で課されられる7日間の隔離も廃止」とか、「外国からの来訪者の強制隔離期間も、4月中旬以降は大幅削減か廃止」とか、かなり耳寄りな情報も含まれていた。本当だったらこれは朗報だ。
当然、僕も大喜びして、日本から来られている知り合いにも転送・共有した。
そして、2時間後の20時30分過ぎ、外務大臣署名入りのレターが各メディアに流され、僕らはそれがぬか喜びだったことを知らされた。
まあ、しょうがない。ただ、外務大臣レターの内容は、ソーシャルメディアで流れたのはフェイクニュースだという否定の仕方ではなく、ちゃんとした手順を踏んでないから、フライングで情報が出回ったとの主張であった。だから、遅かれ早かれ、その内容に近いことが行われるのだろうなとは予想できる。
どこの国の大使館員ないしは領事担当が流したのかはわからない。たぶんこれでブータン政府からチェックはされることになるのだろうけれど、行動制限の緩和のタイミングが意外と近いという期待を抱かせてくれたことにはちょっぴり感謝もしている。いつまでこの「所属ゾーン内限定」という行動制限が続くのか、いい加減飽き飽きしていたし、そういう状態のところにこんな情報がもたらされたら、そりゃ胸はときめき、情報拡散に乗っかっちゃうわな。
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ところで、こうした説明会をブータン外務省が在ブータン各国大使館と領事館に対して行っているということを知った上で、ふと疑問に思ったのは、在ブータン日本大使館は呼ばれているのかどうかということであった。
呼ばれて出ているのなら別にいいが、もし呼ばれていないなら、何のために「在ブータン日本大使館」と名乗っているのか、その存在意義を問われるのではないだろうか。どうせオンラインなんだから、デリーあたりにある在ブータン各国大使館にも案内をすべきだと申し入れたらどうだろうか。
逆に、呼ばれて出ているのであれば、それも踏まえて在留邦人向けのケアに少しは役立てて欲しいとも思う。別に、情報をリークしろと言っているわけではない。とっくの昔に在留届は出しているが、それで何かしらの恩恵が今までにあったわけではない。
《「支援が受けられている」とはとても思えない…》
ブータンがコロナ禍に陥ってからまる2年が経過しようとしているが、その間、デリーから大使館の方が出張で来られたわけでもなく、また在留邦人の声を聴くような機会をオンラインで設けられたという話も聞いたことがない。なんか放っておかれ感があるんですよね~(涙)。
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