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『日本の国際協力』 [仕事の小ネタ]

気付けば12月、先月のブログを振り返ると、なんと8回しか更新していない。ちょっとそれどころではないいくつかの懸案事項を同時にこなすことになり、あまりゆっくり読書をしていられなかった。ブログの更新頻度が低い月はたまにあるが、振り返ると、たいていが心の余裕を失くしている時期だった。12月もそうなる予感がある。とはいえ、先月よりは少し多くしたいものだ。

日本の国際協力 アジア編:経済成長から「持続可能な社会」の実現へ (Minerva KEYWORDS6)

日本の国際協力 アジア編:経済成長から「持続可能な社会」の実現へ (Minerva KEYWORDS6)

  • 出版社/メーカー: ミネルヴァ書房
  • 発売日: 2021/06/28
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

日本の国際協力 中東・アフリカ編:貧困と紛争にどう向き合うか (Minerva KEYWORDS 7)

日本の国際協力 中東・アフリカ編:貧困と紛争にどう向き合うか (Minerva KEYWORDS 7)

  • 出版社/メーカー: ミネルヴァ書房
  • 発売日: 2021/08/20
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

日本の国際協力 中南米編: 環境保全と貧困克服を目指して

日本の国際協力 中南米編: 環境保全と貧困克服を目指して

  • 出版社/メーカー: ミネルヴァ書房
  • 発売日: 2021/12/14
  • メディア: 単行本
内容紹介(アジア編)
国際協調主義を掲げた戦後日本は、政府開発援助(ODA)を通して世界の発展途上国とどのように関わってきたのか。各国の経済発展や福祉向上のために、試行錯誤や批判も浴びながら、いかなる援助を行ってきたのか。本書では、アジア諸国へのODAの全貌を、その形成と展開、現状と事例、課題と展望から解明し、21世紀の日本の国際協力の課題を考えるための基礎的判断材料と論点を提供する。
【購入(アジア編のみ)】
仕事柄、自分の関係している国のことだけは知りたくて、アジア編だけは入手した。これだけの国における日本の国際協力の歴史を1冊の本にまとめるのだし、だから執筆者に対する原稿謝金もまとまったらそれなりの金額になるから高価なのだろうと思っていたが、入手してみたら意外と薄かった。出版の事情を知らない人から見ると、なんでこの本が4000円以上するのかと怪訝に思うかもしれないね。

よくこれだけ多くの国のことを書ける研究者を集めたものだ。何人かは存じ上げている方なので、本書の宣伝には協力もしたいと思う。

僕自身がこれまで関わった国々に関しては、「自分ならこう書くのに…」という物足りなさも正直感じる。同じような趣旨で、昔、ある国への国際協力の歴史について、論文を書いたことがある。自分の名前で世に出なかったのは悔しいが、「歴史」なので、たとえ12年も前に書いたものであっても、昔を知るには今も有効だ。せめて本書の当該国担当章でも参考文献に挙げて欲しかったが、残念ながらそうならなかった。

こうして、人それぞれその国の見方、国際協力の捉え方には違いがある。多分原稿の文字数にも制限があったのだろうから、執筆している方々自身も、泣く泣く削ったという箇所も多かったに違いない。誰が読んでも及第点があげられるまとめ方には、どうしてもならなかっただろう。

で、宣伝には協力したいとはいうものの、この本、どういう売り方があり得るのだろうか?

おそらく、「中南米編」は、スペイン語ができて中南米を渡り歩いている国際協力関係者はかなり多いので、このまとまりで1冊の本になっていれば、買ってくれる可能性は高いだろう。「中東・アフリカ編」も、まあそうかな。アフガニスタンは「中東・アフリカ編」に入っちゃっているが、国際機関や日本の外務省のカテゴリー分けでは、アフガニスタンは南アジアなんだけどね。

ただ、「アジア編」は悩ましい。東アジア、東南アジア、大洋州、南アジア、中央アジアを全部まとめて「アジア編」となっているが、南アジアに関心がある僕が、大洋州や東アジアのことまでカバーされている本を個人的に購入するかというと、しないだろうなぁ。

結局、「アジア編」に関しては、図書館への所蔵や、国際協力や国際理解等をコースとして持っている大学の学部資料室、研究室に置いてもらうとか、そういう使い方しか思い浮かばない。また、そういう使い方なら、「中東・アフリカ編」「中南米編」をセットで買ってもらうような売り方になっていくのだろう。

ということで、図書館さんや大学の先生方、ご購入を検討下さい。

ミネルヴァ書房のHPを見ると、大学のテキストとして使用してもらえそうな本を中心に出版企画の採否を決めている様子が窺える。テキストとまではいかなくても、大学が何らかの形で購入してくれるような可能性があるのなら、出版は行われるのだろう。

この出版社は、あまり電子書籍を扱っているとは聞かないのだけれど、電子書籍化してくれるなら、せめて国別でのダウンロードを可能にしてくれないかなと密かに期待する。その分の課金は多少高めの設定であっても構わないが、自分にとって今必要がない国の記述まで含めて4000円以上の電子書籍を購入する気にはなかなかなれない。欲しい部分だけを小口でダウンロードできるなら、この本はかなり有用だと思う。例えば、自分が教えている学生に、「自分の関心ある国を選んで読んでレポートしろ」なんて課題も出しやすいだろう。

そういう検討、してくれないかな…。

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