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『無駄なことを続けるために』 [読書日記]

無駄なことを続けるために - ほどほどに暮らせる稼ぎ方 - (ヨシモトブックス)

無駄なことを続けるために - ほどほどに暮らせる稼ぎ方 - (ヨシモトブックス)

  • 作者: 藤原 麻里菜
  • 出版社/メーカー: ワニブックス
  • 発売日: 2018/11/16
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
内容紹介
生活には必要ないけど、あったら暮らしが豊かになる「無駄づくり」というYouTuber活動を通して、弱冠25歳の女性が見つけた「ほどほどに暮らせる新しい稼ぎ方」。億万長者にならなくたって、自分の暮らしを満足させられるマネタイズ方法を彼女なりに提案。人にとっては無駄かもしれない、けれど、あなたにとって楽しくて好きなことを続けるための手助けになる一冊。
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今月に入ってから快調に積み上げてきていた読書件数が、第2週に入って本書を読み始めた途端にパタッと止まった。本書の内容が良くなかったのではなく、僕の周辺でちょっとのっぴきならない事態が起こっていて、状況的にリラックスして本書を読み進めることを許さなかったのである。その点では著者に申し訳ない思いもする。

この著者の本を読むのはこれが2冊目である。前回読んだ『考える術』は、「無駄づくり」のアイデア出しをどうやっているのかに特化した本で、それはそれで面白かった。そして次が今回ご紹介する本だが、これは「無駄づくり」で作ったものをどう見せるか、またそれをどうマネタイズしてきたかという話が中心で、またどちらかというとご本人のライフヒストリーを語っておられるような内容になっている。恥ずかしながら、僕はこの著者が吉本興業の芸人さんだったというのも知らなかったのだが、芸の方では頭角を現すことができなかったけれど、無駄だがオモロイものを作ることで注目を集め、別の才能を開花させてきた。そのあたりの経緯も本書では述べられている。

著者のYouTubeチャンネルは、ものづくりの発想だけじゃなくてその見せ方も面白くて、僕も時々見ている。けれども、本書を読むと、ユーチューバーとして閲覧回数だけで儲けているのではなく、他の様々な手段で生計を維持している。そのあたり、ものすごくよく考えられているのだというのがよくわかる。また、YouTubeチャンネルの閲覧数を稼ぐための他のソーシャルメディアの活用も、各々の特徴を考え、非常にうまく組み合わせているというのもわかる。

その意味では、繰り返しになるが、本書はものづくりの本ではなく、そのプレゼンの仕方、及び生計手段の確保に関する著者の体験談が中心である。また、無駄なものづくりを売りにしているわりに著作も多い人だなと思っていたら、文筆業であげている収入も結構なウェートを占めているらしい。

還暦間近のオジサンには真似できない。ただ単に、「ふ~ん」で読み終わっちゃった感もあるが、現代にはこういう生き方もあるのだなと気付かされた1冊である。著者がうちの娘によく似ていて、娘もなんだか著者と同じような道を歩もうとしているように見える。そのために著者も他人のように見えず、頑張って続けて欲しいと親心のように思う。そして翻ってうちの娘にも、「こんな生き方がある」と言って本書を読ませてやりたい気もする。

なかなか自分自身の心の準備が整っていない中での読書だったため、本書にも著者にも少し申し訳ない気持ちである。取りあえず昨日今日と、日常から少し離れたところに身を置く機会を作れたので(現実逃避でしかないが)、その間に一気に読み切った。

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