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『日本の聖域 ザ・コロナ』 [時事]

日本の聖域 ザ・コロナ(新潮文庫)

日本の聖域 ザ・コロナ(新潮文庫)

  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2021/10/28
  • メディア: Kindle版
内容紹介
「三万人のための総合情報誌」をうたう雑誌「選択」の名物連載「日本の聖域」をまとめた第六弾。今回は「新型コロナウイルス」問題が中心となる。欧米と比べて感染者数も死者数も段違いに少ないのに、日本はなぜ医療崩壊の瀬戸際に立たされているのか。なぜアジア諸国に比べて、経済状況の悪化が激しいのか。エビデンスが信頼に値しない緊急事態宣言はなぜ何度も発出されるのか。PCR検査はなぜ受けられないのか……。答えは明白だ。人命を脅かす疾病を前にしてなお、利権拡大に勤しむダニのような人間がこの国には存在するからだ。行き当たりばったりのデタラメなコロナ対策に終始し、国民をエセ情報の沼に放り込んだ責任は誰にあるのか。しがらみにまみれ、権力、利権、欲望渦巻く国の中枢の真実に迫る。
【購入(キンドル)】
これを書いている時点で日本時間は10月31日(日)の21時過ぎ。衆議院議員選挙の開票速報をときおり見ながら書いている。「当選確実」とか「落選確実」とかという速報とともに、候補者の顔写真も報じられるのだが、与野党とも有力議員は20時の開票開始とともに当落が報じられ、なんかいつものメンツだなという感じと、知らない議員の多さ、それに高齢者の多さがすごく気になった。与野党双方に言えることだが、当選回数のわりには実績が何なのかわからない現職の多さとか、で当選回数重ねていくうちにフレッシュさも失っていき、なんだかどんよりした顔ぶれだなという気がした。

そういう、総選挙のタイミングで本書は世に出た。発刊が10月28日で、僕は発刊日にキンドルでダウンロードしたが、読み終えるのに足かけ3日を要した。僕の場合は在留届の提出が先月だったし、そもそも大使館が当地にないから、不在者投票も不可能だったわけだが、仮に日本にいて本書を超速で読んでいたとしても、投票行動に影響が出ることまでは間に合わなかっただろう。

僕は2000年から19年間、この月刊誌『選択』を定期購読していた。購読開始したのは海外駐在していた頃で、特に海外駐在時の日本の情報収集には、この雑誌は本当に有用だった。大変お世話になった。この雑誌で紹介されていたので、新刊の洋書を買って読んでみたりもした。

「三万人のための総合情報誌」と謳っているだけあって、その三万人にさえ分かってもらえればよいという割り切り方はすごいと思う。おそらく僕などはその三万人の当落線上にいたのだと思うが、記事を読んでいて、その書きぶりは結局のところ肯定なのか否定なのか、それすらわからない表現がたまに出てきた。「それくらい暗黙でわかるやろ」と、読者の情報分析力や理解力が試されていたのだと思う。記事に理解できないところがあるとしたら、僕の理解力の問題の方が大きい。

2019年に管理職から外れてから、僕は定期購読をやめた。管理職を外れたので、そこまでシャカリキになって情報収集をしておかねばという切迫感が薄れたというのが大きい。でも、こうして、同誌の中でも結構好きだった特集「サンクチュアリー~日本の聖域」の過去記事のダイジェスト版が出ると、ちょっと読んでみたくなる。

コロナ禍で、なんと同誌は購読者数が増えているのだそうだ。それもなんとなくわかる気がする。新型コロナウィルス感染拡大への関係者の対応、PCR検査の検査数の少なさ、緊急事態宣言やGO TOトラベル、ワクチン接種等見ていたら、「よくわからないけれど日本では何かがおかしい」という、得体の知れない不気味なうごめきを感じてしまう。なんでこんなことが行われるのか、逆になんでこれくらいのことが行われないのか。大本営発表よろしく政府見解を流している大手メディア、ネットに氾濫する、事実に基づかない発言、簡単に目に入ってしまうだけに、裏も取れないのに真に受けてしまうことがすごく多い気がする。

なので、時にはこういう情報誌も読みたいと思うのである。

勿論、本書を読んでいても、この人物とこの人物は、昔同じ組織や委員会に一時期属していたから、つながっている可能性が高い、というような報じ方も結構多いので、完全に憶測が排除されているわけでもない。そこは気を付けねばならない。

当然ながら、今また海外駐在していると、現地の人に、日本のことを訊かれることは非常に多い。毎日日本のメディアをフォローしているわけでもないので、時として現地の人の方が話を知っていて恥ずかしい思いをすることもある。また定期購読しようかな――そんなことも思ったりする。

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