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伊吹堂の「揚げパン」 [地域愛]

3月下旬からゴールデンウィークまで、岐阜に里帰りする機会が多かった。最初は父の具合を見るためだけの数日間の滞在の予定だったが、その間に父が亡くなったことで滞在期間が延び、その後も相続やら名義書き換えやらの手続で、二度にわたって東京と岐阜の間を往復している。(…などと書くと、緊急事態宣言のさなかに何やってんだとお叱りを受けそうだが、こと最後の里帰りについては、後ろが決まっている僕にとって、緊急かつ必要な帰省なのだ。)

現時点で二度の帰京を経験しているわけだけれど、その都度東京の家族へのお土産で購入しているのが、地元・伊吹堂(岐阜県揖斐郡池田町八幡)の「揚げパン」である。5切れ入り1パック540円で売られていて、賞味期限は当日のみ。揚げたてのサクサク感が残り、かつ中のあんこは少し甘さを抑えめにして何かお酒が使われている。

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この地域に昔からある伝統的なスイーツの1つが大垣の金蝶園饅頭で、ほんのり酒の香りと味わいがあるが、伊吹堂の揚げパンに挟まれた餡子にも、それに近い味がする。

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東京でも、セブンイレブンに行けば餡子入り揚げ食パンは売られている。これはこれで僕はわりと好きなのだが、どちらかというとしっとりしていて、餡子も普通の餡子でしかない。伊吹堂の揚げパンとはサクサク感が比べものにならない。伊吹堂の揚げパンは、繰り返しだが1パック5切れ入りなので、5人家族の我が家で分けるにはちょうどいい。胸やけが心配なオジサンにも手を出しやすい。

でも、ついでながら伊吹堂には、パンの耳を揚げてシナモンシュガーをまぶしたスナックや、少しだけバターを挟んでいるどら焼きなど、僕にとってはなんともいえないスイーツが他にもある。シュガースティックは、「食べ始めたらやめられない悪魔のお菓子」(妻談)だそうである。

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今回の僕の里帰りと同じ時期に、くしくも東京の知人が2人、仕事で大垣を訪れていたらしい。何をお土産にして東京に帰ったのかは知らないが、時間があれば池田町にまで足を運んでほしかった。(僕は、父の法事があって、彼らには連絡を取らなかった。)


最後に、揚げスイーツネタでもう1つ。この地域には、「揚げ小田巻き」というスイーツが昔からあり、岐阜県西濃地区のショッピングセンターやスーパーマーケットに行けば、たいてい販売店舗があったので、僕が子どもの頃は買い物に出かけて父母に買ってもらうことが多かった。今は、そうしたショッピングセンターが廃れてしまったので、小田巻きの買えるお店を見かけることもなくなった。

どら焼きの生地を海苔巻き状に丸めて丸々揚げたフルサイズを、歳を重ねた僕が1本丸々口にしたら確実に胸やけと胃もたれがひどいだろうが、伊吹堂の揚げパンを食べると、子どもの頃食べた揚げ小田巻きのことを思い出した。父との楽しかった思い出の1つである。

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