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『文系AI人材になる』 [仕事の小ネタ]

文系AI人材になる―統計・プログラム知識は不要

文系AI人材になる―統計・プログラム知識は不要

  • 作者: 野口 竜司
  • 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
  • 発売日: 2019/12/20
  • メディア: Kindle版
内容紹介
AI社会になって、ボクは職を失わないだろうか? 文系のワタシが、AIでキャリアアップするには? そんな不安や疑問を解消するのが本書です。
英数国理社×AI時代に対応した、AI活用の現場から生まれた実践トレーニング本。
・専門用語は必要最低限に
・豊富な業種別事例は「自社での活用」を考えるヒントに。
・AIとの「共働きスキル」を身につける。
AIを活用したビジネスプランを豊富に紹介。本書は、AIを、機能別に4分類、役割別に2分類し、合計4×2=8分類にわけている。その分類を用いて、事例を解説しているので、非常に理解しやすく、自分の仕事への適用・応用を検討しやすい。AIとお共働きスキルを身につけよう。
【コミセン図書室】
大学入学共通テストが実施されている週末にこの記事を書いている。今年は他人事のようにテストの実施状況を見ていられるが、来年はうちの末っ子が受験する可能性がある。たぶん、ハラハラしながらこの日を迎えているんだろうなと思う。

高校入学からこれまでの約2年、愚息の勉強ぶりは頭痛のタネだった。なにしろ模試の1つも受けておらず、自分の実力を客観的に把握し、今の力ならどの辺の大学の合格確率がどれくらいなのかの把握もできていない。高校もあまり進路指導をやってくれていないので、本人も何をやればいいのかがほとんどわかっていない様子。かといってオヤジや兄姉の経験を訊いて、参考にしようというそぶりもない。僕自身が高2の二学期から志望校を絞り込んでそれなりの受験勉強を始めていたことからすれば、きわめて平和な二学期を過ごし、三学期に突入している。

お気楽な愚息を尻目に、焦り始めているのは妻と僕である。自分も仕事柄DXだとかAIだとか職場の話題に上る中、大学時代にデータサイエンスの勉強でもしておけば、後々食いっぱぐれないだろうと思い、数学に対してさほどの苦手意識がないのであれば、データサイエンス学部でも狙ったらどうかと水を向けたことが何度かあるが、愚息は興味を示さず、ここ1、2カ月で彼が言い始めたのは文系の経済学部。本人が決めたことにはとやかく言うつもりはないが、私立専願希望と聞いて、自分の懐ぐあいと会社勤めの残り期間を考えて、少しばかりの不安も感じた。

ということで、私立文系でまあいいにせよ、愚息が社会に出る頃には、今以上にAI人材のニーズはあるのかなと思ったので、軽く読み流すぐらいのつもりで本書を借りてみた。

分厚い本だが、議論の枠組みはシンプルで、挿入されている図表も何度か使い回しされていて、重要な記述は強調文字になっているので、読みやすい。本書は最終盤の記述で、データサインティストはもう十分いるから採用を止めているという企業幹部の話が出てきていて、そこでの論点はそうしたデータサイエンティストを導くことができる文系AI人材の少なさだということだった。

理系のAI職は実際にAIを構築し、本番稼働にまでつなげ、さらにシステムの運用管理を行うところではその知見が必要とされるが、そもそもAIを作るべきなのか、作るならどこまでカスタマイズするべきなのか、あるいは、自らは作らずに既に作られたAIを使うべきなのか、そのあたりの判断と企画立案、プロセス管理等、理系AI人材がやらない仕事のほとんどは、文系出身者が取り組むことが求められるのだという。

それは当たり前と言えば当たり前の主張なのだが、これを読んだら、うちの愚息の選択も僕が思うほど悪いものではないのかもなという気がしてきた。

その前提で、本書では、そうした文系人材が最低でも知っておきたいAIの知識が述べられている。AI利用時に人とAiとの間で行われる分業の5類型(一型、T型、O型、逆T型、I型)とか、AI活用の8分類(「識別系」「予測系」「会話系」「実行系」×「代行型」「拡張型」)とかをちゃんと理解しておけば、分厚い本だけれど取りあえずは事足りるということか。

で、簡単に読めるからというので今朝愚息に読むよう勧めてみたところ、即嫌な顔をされた。人から薦められた本は僕も素直に読むケースはそれほど多くないが、そういう押し付けを僕自身がやって、それで嫌な思いを自分でしてしまった次第。

愚息よ、あとは自分で気付け!



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