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『四十九日のレシピ』 [読書日記]

四十九日のレシピ (ポプラ文庫)

四十九日のレシピ (ポプラ文庫)

  • 出版社/メーカー: ポプラ社
  • 発売日: 2018/03/02
  • メディア: Kindle版
内容(「BOOK」データベースより)
熱田家の母・乙美が亡くなった。気力を失った父・良平のもとを訪れたのは、真っ黒に日焼けした金髪の女の子・井本。乙美の教え子だったという彼女は、生前の母に頼まれて、四十九日までのあいだ家事などを請け負うと言う。彼女は、乙美が作っていた、ある「レシピ」の存在を、良平に伝えにきたのだった。家族を包むあたたかな奇跡に、涙があふれる感動の物語。
【コミセン図書室】
先月読んだ『雲を紡ぐ』がなかなか良かったので、今年も伊吹有喜作品は読もうかと思い、その第一弾として本書を取り上げる。伊吹作品としては作家デビューから2作目の2010年の作品で、僕が初めて読んだ『ミッドナイト・バス』よりも4年前の作品となる。読了後に知ったのだが、本作品はその後テレビドラマ化もされ、かつ映画化もされた。作品を読みながらこれってきっと実写化されるだろうな、それくらい良作だなと感じていたが、とっくの昔にされていましたね~。作中でキーを成す乙美さんのカードとか絵手紙も、映像があった方がわかりやすいと思ったし。

良平役を國村準、娘の百合子役を伊藤歩(って、それっとサントリーオールドのCMじゃないか!)が演じてたら結構ピッタリはまりそうだと思ったり、ガングロの井本を伊藤沙莉あたりが演じてたら似合いそうだなと思ったり―――。乙美さんも70代という設定だから、合いそうな女優さんを見つけるのも大変だけど、今のふっくらした松坂慶子さんあたりが結構務まりそうだとか…。舞台は多分浜松か豊橋あたりなんだろうけれど、川辺が重要な場面になってくるお話で、多摩川あたりでもいい場所がありそうだな、とか。実写化したらどんな映像になるんだろうかと想像しながら、一気に読んでしまった。

これも、ある意味家族の再生をテーマにしているような作品だった。重松清にちょっと似た作風だなと感じたが、舞台設定の幅は伊吹有喜の方が広いかもしれないし、読了後に読者が実生活に持ち帰ることができる何かを提供してくれているような気もした。

続けて時々読んでいきたいと思います。

タグ:伊吹有喜
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