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『すごいイノベーター70人のアイデア』 [読書日記]

いつもの仕事と日常が5分で輝く すごいイノベーター70人のアイデア (T's BUSINESS DESIGN)

いつもの仕事と日常が5分で輝く すごいイノベーター70人のアイデア (T's BUSINESS DESIGN)

  • 出版社/メーカー: TAC出版
  • 発売日: 2018/07/25
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
内容紹介
【変化するこれからの時代を生き残るための、すごい人たち70人のアイデアが盛りだくさんな本です! 】
偉人を真似て行動すれば、自分は変えられる! 時代をつくるアーティスト、ニーズを先取るビジネスリーダー、便利さを生み出す発明家――誰もが知っているあの偉業、あの商品は、「ほんのちょっとの差」から生まれた。本書には、リスクを避けて過去にうまくいったことを繰り返し、変化のない毎日から抜け出せないあなたが、新たな一歩を踏みだせるようなインスピレーションやアドバイスがたっぷりつまっています。イノベーター一人につき5分で、読めばいつもの仕事や日常が変わります。
ジェフ・ベゾス(アマゾン CEO)、デヴィッド・ボウイ(ミュージシャン)、スティーブ・ジョブズ(Apple創設者)、リーヴァイ・ストラウス(リーバイス創設者)、エドウィン・ランド(ポラロイドカメラ発明者)、ベートーヴェン(ロマン派作曲家)、イングヴァル・カンプラード(イケア創設者)、サルバドール・ダリ(シュルレアリスム画家)、パーシー・スペンサー(電子レンジ発明者)、 トラヴィス・カラニック(Uber創業者)……変化するこれからの時代に知っておきたい、70人のすごい人たちのアイデア満載の一冊!

今年終盤は、読書メーターで長年「読みたい本」リストに滞留していた本の数々に、図書館ででも借りて読むか、購入して読むか、あるいは読まずに済ますかして、ケリを付けるのに少し時間を費やした。買いたいと思った本もあったのだが、先ずはお試しで図書館で借りて読んでみて、それでやっぱり購入したいとなったら購入した。でも、たいていの場合は、借りて読んでみて「ハイ、一丁あがり」ということになった。

今回紹介する、スコットランド出身の著述家・講演家・経営コンサルタント、ポール・スローンの著書も、取りあえず1回読んだらまあいいかという感じの本だった。70人もの「イノベーター」が紹介されているが、なんだか「イノベーター」の定義が相当広いし、多すぎてかえって一人一人のイノベーターの印象が薄れてしまうきらいがあった。1人分を5分で描いていて、読み進めるのにテンポは良いが、読了後に何かが残ったかと訊かれると、う~んと唸ってしまう。

長男も僕が小学校に上がる頃だっただろうか、父がポプラ社の子ども伝記全集を買ってくれた。エジソンやキュリー夫人、ナイチンゲール、ヘレン・ケラーといった、当時の僕には知らない偉人の伝記が多くて、とても全巻読破には至らなかったが、それのお陰で豊田佐吉や豊臣秀吉、野口英世、湯川秀樹、ベーブルースなどの功績は知ることができた。その当時に、この45巻本の要約が、今回紹介するポール・スローンの著書のような形でまとめて紹介されている1冊があれば、少なくとも子供に買い与える親にとっては便利な1冊だったに違いない。(当時は、親はこの偉人の功績は知っていて当たり前という前提で、子どもに「読め」と言って与える読み物になっていた。)

本書を読んで戸惑ったのは、そういう、子ども伝記全集にも出てくるような、グーテンベルクやグラハム・ベル、メンデレーエフ、フレミング、ガリレオ・ガリレイ、シェイクスピア、ジェンナー、ダーウィン、エジソン、マルコーニ、ナイチンゲール、キュリー夫人、ケネディといった、押しも押されぬ偉人もいれば、フレディ・マーキュリー、デヴィッド・ボウイ、ジョン・レノン/ポール・マッカートニー、マドンナ、マイルス・デイヴィスといった、僕らの「イノベーター」の定義からは外れた現代のアーティストまで取り上げられていることだ。

僕らが一般に「イノベーター」という言葉を使う場合は、たいてい企業経営者や企業に属して何らかの革新的な製品を世に出した技術者といった人を指すことが多い。本田宗一郎や盛田昭夫、ジェフ・ベゾス、スティーブ・ジョブス、イーロン・マスクあたりが取り上げられることには異存はない。また、社会企業家という意味では、ムハマド・ユヌス(グラミン銀行創業者)やゴヴィンダッパ・ヴェンカタスワミー(オーロヴィンド眼科病院創業者)あたりが取り上げられることにも納得感はある。ただ、このあたりのイノベーターの功績は、ご本人の描かれた自叙伝やルポライターが描いた評伝でいいものが既にあって、「もう読んだよ」というので飛ばしてもいい内容である。

そんなわけで、読んだわりにはあまり印象に残らなかった1冊となってしまった。

ただ1つ。1つだけ気付きがあった。それはマハトマ・ガンジーを取り上げたセクションで、ガンジーが言ったとされる「世の中で目にしたいと思う変化に、自分自身がなりなさい」という言葉。実は、この、英語で言うと「You must be the change you want to see in the world」というフレーズは、僕自身の行動理念としている言葉であった。僕がこのフレーズを知ったのは、駐在していたブータンで、国道沿いにインド工兵隊が設置した(今は撤去された)メッセージ看板の1つに、これが書かれていたからだが、これがガンジーの言葉だと知らずに今まで使ってきた。

Gandhi-Dantak.jpg

お恥ずかしい。これからはちゃんとガンジーの言葉だと理解した上で使うようにします。

さて、前述の子ども伝記全集を購入してくれた親父が、今月中旬から体調を崩して寝込んでしまっている。先々週、先週と、様子を見るために帰省したが、バルーンカテーテルを装着した状態で、自立歩行も困難で、車いすでの移動を余儀なくされている。意識は一時期に比べたらしっかりしてきているが、予断を許さぬ状況である。元気になってもっと長生きしてほしいと思う一方、東京で働いていてどうにもならないもどかしさも感じていて、来年はどんな展開が待っているのか、不安な中で年末を迎えているところだ。

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