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『このゴミは収集できません』 [読書日記]

このゴミは収集できません ~ゴミ清掃員が見たあり得ない光景~

このゴミは収集できません ~ゴミ清掃員が見たあり得ない光景~

  • 作者: マシンガンズ滝沢秀一
  • 出版社/メーカー: 白夜書房
  • 発売日: 2018/11/02
  • メディア: Kindle版
内容(「BOOK」データベースより)
ゴミ清掃員が見たあり得ない光景。お笑い芸人がゴミ清掃で発掘したゴミ学。金持ちになるヒントあります。

実は、この本を読む前に、同じ著者が今年9月に刊行した本書の続編のことを先に知った。廃棄プラスチックの問題については夏頃から意識的に読むようにしていたのだが、ふと、「回収して下さる清掃員の方々はどう見ているんだろうか」と気になった。そんな時に出たのが本書の続編だった。

その時点では、その本が続編だというのは知らず、単に忙しさにかまけて読み始めるのを先送りにしていただけだったのだが、昨日近所のコミセン図書室に行った際、2018年にでた初刊の方が書架に収まっているのを発見し、続編読む前に初刊を読んでおこうかと考えた。

そもそも続編刊行は初刊で当たったからだろうし、調べてみたらこの著者は、白夜書房以外にも出版物があり、漫画家である奥様にもデビュー機会を提供している。清掃員にはいろいろな背景を持った人が入ってきているようだが、本書執筆時点で既に6年も清掃員をやっており、情報と経験値の蓄積もあり、しかも芸人だからエピソードを面白いネタとして描く術も人並み以上にある。ゴミはビジネスチャンス、まさにゴミは資源だと言える。

本書を読んでいれば、日本人のゴミ出しマナーの極端に悪い例をいくつも見ることができる。そうはなりたくないものだと自分自身に言い聞かせつつも、なんでこんなにゴミが多くなるのかというのも考えてみたくなる。壊れたら買い替え、古くなったら新品に買い替え、いつの間にか、僕らはそれが当たり前の世の中に変えてしまった。メーカーも、取扱い製品のライフサイクルの最後の部分にまではなかなか責任取らないし。

著者も、飯のタネになりそうなゴミの問題に関して、収集作業そのものに対してはネガティブな捉え方はしていないが、捨てる側の消費者のモラル、そして、短いライフサイクルで買い替えを勧めるような生産者のモラルには疑問は呈しているように思える。

本書の最後の部分で、著者は我々個人でできることを3つ挙げている。心掛けたいと思います。

1)リサイクルをして、ゴミを減らすこと。
2)買う前に本当に必要なものかもう一度、思い返すこと。
  必要だと思って買ったなら大事に使うこと。
3)生ゴミの水分をなるべく切ること。


やっぱり、このゴミは収集できません ~ゴミ清掃員がやばい現場で考えたこと

やっぱり、このゴミは収集できません ~ゴミ清掃員がやばい現場で考えたこと

  • 作者: 滝沢 秀一
  • 出版社/メーカー: 白夜書房
  • 発売日: 2020/09/10
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



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コメント 1

クッキー

昔の様にゴミは各家前へ出すようにすれば、無責任な出し方は
無いと思うが、集合住宅が多いのでそれも無理ですかね
by クッキー (2020-11-20 16:50) 

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