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『読書を仕事につなげる技術』 [読書日記]

外資系コンサルが教える 読書を仕事につなげる技術

外資系コンサルが教える 読書を仕事につなげる技術

  • 作者: 山口 周
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA
  • 発売日: 2015/10/20
  • メディア: Kindle版
内容紹介
著者は電通からBCGに転職する際、経営学を独学するため1000冊以上の本を読破。「戦略読書マップ」をつくり上げた。その体験をもとに、完全独学可能、かつ必ず成果に結びつける技術を伝授する。超お得な1冊!

僕はコロナ禍の今、22時には就寝するのが日課になっている。が、24日(月)夜は寝入りっぱなに近所でバイクを空ぶかしした1人カミナリ族に起こされてその後眠れなくなり、翌25日(火)は睡眠不足から21時前には布団を敷いて横になっていたが、1時間ほど眠れた後に別のスクーター野郎に家の前でふかされてまたしても目が覚めてしまった。(余談だけど、外出自粛になって以降、こういう走り屋が急増したような気がする。)前夜は暗闇の中キンドルで洋書を読んで2時間かけて再び眠りに入ったが、2日目は目先を変えようと思い、図書館の返却期限が迫っていた本書を、拾い読みだけで2時間かけて読み切った。

それくらいの真剣度でいい本だと思う。著者のように外資系の経営コンサルタントにでもなりたいのなら、こういう読書はしなければいけないのだろうが、僕はそういうところは目指しているわけではないので、特にビジネス書で「これだけ」読めばいいとして書かれている内容自体にあまり納得はしていない。著者は仕事につなげる読書の6つの大原則の1つに、「成果を出すには「2種類の読書」が必要」だとして、ビジネス書と教養書を分けているが、この区分は経営コンサルタントを目指すなら必要かもしれないが、僕にとってはビジネス書も教養書に含まれるようなものだ。

ただ、ビジネス書のところで言われている、「古典の解説書」ではなく「古典」そのものを読めという主張には賛成である。別にビジネス書には限らない話だと思う。僕もそういう意識は持って読む本を選んでいるつもりだ(いつもそうではないが)。

でも、ビジネス書について、原典を読めと言われている割には本書自体が解説書になっているような気がするし、新刊のビジネス書に書いてあることのほとんどは、古典的名著といわれるビジネス書に書いてあることを、事例や業界を変えて繰り返し説明しているに過ぎないとか、ベストセラーを読むというのは費用対効果が低い投資だとか書かれているのに、それじゃあなんでこんな本を出されたのかという質問もしたくなってしまう。

自分も今、売れそうもないちょっとマニアックなテーマで本を出そうと準備中だが、売れそうもないだけに大手の出版社での商業出版なんて無理な話で、それで電子書籍&オンデマンド製本出版で拾ってもらった。著者ぐらい名前が売れていれば商業出版でも扱ってくれる出版社はあると思うが、僕たち無名の執筆者にとっては、電子書籍は強い味方だ。それを、電子書籍をフルに活用するのは「旅行・出張時のマンガ・小説の読書」と言い切られてしまうと、それは売れっ子著者の強者の論理であり、電子書籍にしかならない本の中にも、お宝は眠っている可能性はあるのではないかと反論したくなる。

また、図書館にもあまり頼らず、そもそも紙の本を買い集めてマーカーで線を引っ張りまくれるのも、自宅(ないしはオフィス)に、そういうのを収納するスペースが十分ある人だったら言えるが、僕らのような狭い居住空間で暮らす小市民が、のべつまくなしに書籍購入にお金を費やして、スペースをとるというのは殆ど不可能に近い。家族の白い目というのもあるのだ。

読書家といえる人は、それぞれ独自の方法論を持っている。なりたい自分の将来像も人それぞれ違い、皆が皆外資系コンサルタントになりたいわけではない。なりたい自分の姿に合わせ、本を選び、読書スタイルを選び、独自の記録管理方法を編み出している。著者の方法論は1つの方法論としてありがたく拝聴するとして、自分のなりたい姿に合わせて自分なりの方法論を編み出さなければならないのだという自覚だけは持てた。その意味では示唆に富んだ本だった。感謝している。

タグ:山口周
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センニン

ご訪問 & nice! ありがとうございました。
また遊びに来ます。
by センニン (2020-08-26 19:05) 

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