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『老いてこそデジタルを。』 [読書日記]

老いてこそデジタルを。

老いてこそデジタルを。

  • 作者: 若宮正子
  • 出版社/メーカー: 1万年堂出版
  • 発売日: 2019/12/05
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
内容紹介
「アナログ時代を生きてきた私たちシニアが、デジタルのスキルを身につければ鬼に金棒です」
本書は世界最高齢のアプリ開発者で、「世界が尊敬する日本人」にも選ばれた著者・マーチャンのデジタル入門書です。「そんなの私にはムリムリ!」という方に向けて、「そもそもデジタルって何?」から始まり、今話題のスマホ決済やAI(人工知能)、プログラミングのことまで、分かりやすく解説します。デジタルは“若者のためのもの”ではありません。体の不都合、独居など、高齢者をとりまく事柄は、デジタルを活用すればプラスに変えられます。人生100歳時代を生きるシニアたちに、84歳のマーチャンが、新しい生き方を提案します。

週末なので、サクッと読める1冊を―――。今月ここまでの読書のテーマ選択の傾向から言って、まったく予想外と思われるかもしれない本をご紹介する。昨日コミセン図書室に借りていた本を返却に行き、逆に新着本の棚にあった本書に気付き、簡単に読めそうだからと手に取った。

最近、誰かから、「こんなすごいシニアがいる」と聞かされたことがある。エクセルと手芸を融合させた「エクセルアート」を思いつくは、81歳のとき(2017年)には、シニアが楽しめるゲームをと思い立ち、iPhoneアプリ「hinadan」を開発しちゃうは、2018年の国連で高齢化社会とデジタル技術の活用をテーマに基調講演をやっちゃうは、かなりすごいお婆ちゃんである。

うちの母でも10年以上前にブログはやってたし、LINEやFacebookは使いこなし、近所のパソコン教室の手伝いぐらいはしていたけど、さすがにプログラミングはできないし、国際会議に出て行って英語で話したりはとてもできない。

ただ、妻に言わせると、「筑波大付属出身だし、三菱銀行時代に女性管理職のはしりだった人だから、元々地頭が違うでしょ!」となる。良いポジションで老後生活をスタートさせられるアドバンテージはあるかもと思うが、著書をコンスタントに出すきっかけになったのは2014年の電子書籍&オンデマンド出版みたいだし、この電子書籍出版社のサービス開始初期の扱いで注目を集めたことが、その後の著作物につながっている。ご自身の努力も相当あると思う。

ハウツー本としては、知っている話が多いので、目新しさはないが、シニアがシニアの目線で書かれた本なので、そもそも50代の「つなぎ世代」の僕は想定読者層から外れている。でも、想定読者を70代とか80代の高齢者に定めたら、この内容で十分だと思う。

こういうデジタルの使いこなし方ができるお年寄りが増えると、脳が活性化されてボケないだろう。「ボケ対策にはクリエイティブなことをするのがいちばん」と言われると、高齢者予備軍の僕らにも勇気が湧いてくる。「アナログ時代を生きてきた私たちシニアが、デジタルのスキルを身につければ鬼に金棒です」と言われると、アナログ時代を中途半端に過ごしてきた僕らの世代はちょっと焦ります。はんだだって使いこなしておられる著者の挿入写真とか見ると、はんだ付けをほとんど忘れかけている僕などは非常に恥ずかしい。

元々僕の近くには、シニアで自分が乗る車いすをカスタマイズ製作しちゃう元エンジニアとか、自宅を改装して市民向けの工房を作っちゃった元エンジニアとか、お手本としたい方々がいらっしゃる。そういう方々に今から追いつくのは大変だが、ボケ対策として僕なりに精進していきたい。本書を読んで改めて思った。

タグ:若宮正子
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