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『VRビジネスの衝撃』 [仕事の小ネタ]

VRビジネスの衝撃 「仮想世界」が巨大マネーを生む (NHK出版新書)

VRビジネスの衝撃 「仮想世界」が巨大マネーを生む (NHK出版新書)

  • 作者: 新 清士
  • 出版社/メーカー: NHK出版
  • 発売日: 2016/05/10
  • メディア: Kindle版
出版社からのコメント
 この本には、VRビジネスがいかに巨大な市場になるか、その知られざる秘密が明らかにされています。バーチャルリアリティ(VR)は、実は10年後に約12兆円(最大)もの巨大なビジネスを生む可能性を持つと予測されています。これはテレビやパソコンの売上規模とだいたい同じぐらいです。
 頭にゴーグル型の小型機器(ヘッドマウントディスプレイ)をかぶり、VRの世界に入りこむ。VRの世界に驚愕する人、悲鳴をあげる人。最近、テレビや雑誌などでもよく目にするようになりました。これには理由があります。2016年は「VR元年」とも呼ばれ、オキュラスリフト、プレイステーションVR、HTCバイブなど主要なヘッドマウントディスプレイが一斉に発売されるからです。
 VRで様変わりするビジネス分野は多岐にわたり、ゲームはもちろん、映画・テレビなどメディア産業、遠隔手術などの医療領域、製造業の商品開発プロセス、サービス業など、あらゆる業種がヘッドマウントディスプレイを起点にビジネスモデルを変えようとしています。
 本書では、VRの動向を追い続けるジャーナリストである著者が、「なぜVRが流行っているのか?」を米国での最新事例を交えながら、VRをまったく知らない人にもわかりやすく解説します。ヘッドマウントディスプレイやVRのビジネスが今後どうなるだろうと、気になり始めたビジネスパーソンに、入門書となる最初の一冊としておすすめします。

今月前半は、アイデアソン&ハッカソンからオープンデータ、オープンガバメントといったテーマの本ばかりを読んで、ブログで紹介してきたのだが、同じく先月末から今月初旬にかけて、僕が関心を強めていたテーマがもう1つある。VR/ARである。

関連本はそこそこあるのだけれど、いきなりVRアプリデザインのハウツーに飛んでしまう内容のものが多いし、エントリー編というのも、多くはゲーム絡みのものが多かった。僕が読みたかったのはゲームにとどまらない、VR/ARの可能性について論じているエントリー編で、かつハズレた時のショックがあまり大きくない廉価な本だったので、そうすると極端に限られ、思いつくのが4年以上前に発刊されたこの新書しかなかった。

それでも本書は正直言ってやっぱりゲーム寄りだったし、しかも、ヘッドマウントディスプレイ(HMD)としては「オキュラスリフト」押しの内容だった。これがもっと最近だったら、マイクロソフトのホロレンズ2とかも視野に入って来たはずだ。

僕のVR/AR――というよりも、AR/MRといったらいいだろうか――への関心は、遠隔での機械操作の指導というところでの可能性を感じたからである。専門医がその場にいなくても、遠隔から手術の立ち合いができるとか、専門知識を持った工員がその場にいなくても、経験の浅い工員が遠隔からのアシストを受けて自動車整備をやったりとか、歳をとって現場に入れなくなった林業従事者がリモートでアドバイスして、若い林業従事者に助言を送ったりとか、そういう、「距離の壁を越えたアシスト」がいろいろ考えられるのではないかと思った。

既に前述の自動車整備だけでなく、建設業界では導入の動きが進んでいるというし、人手不足、後継者不足で、未熟練の若い人材や外国人労働者も戦力としてカウントしなければならない今の社会の状況を考えると、AR/MRはゲームよりもはるかに広い適用範囲を持つ。だから、HMDが2台あってリモートでつないだら何ができるかとか、あるいはHMD1台でも、装着して目の前にある対象物について、修理やメンテナンスの際のチェック項目や手順がディスプレイの表示されるとか、はたまた何かを組み立てる際に、必要な部品や工具を画像検索で特定するとか、機械の操作手順をディスプレイ表示するとか、そんなことがもっと普及していったら相当面白いと思う。

そういうのができたら、たとえば日本にいながらにして開発途上国の遠隔地の建設工事現場の監督だってできるようになるかもしれないし、工作機械の操作や修理で困っている現場に対して、知っている人がリモートから指導することだってできるだろう。僕の駐在していた某B国では、水道配管工事の訓練をVRコンテンツ化する動きがあるが、そういうのにもリモートアシストがさらにくっ付いてくるのではないかと見込まれる。国際協力のあり方も劇的に変貌するだろう。

マイクロソフト社のホロレンズ2の解説を見てたら、そういうイマジネーションがすごく広がった。



「VRビジネス」は2016年時点で本書で描かれていたよりももっと広いように思われる。次のキャリアへの準備として、もう少しこのテーマについても情報収集しておきたいと思う。

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