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『楽しいガジェットを作る いちばんかんたんなラズベリーパイの本』 [仕事の小ネタ]

楽しいガジェットを作る いちばんかんたんなラズベリーパイの本

楽しいガジェットを作る いちばんかんたんなラズベリーパイの本

  • 出版社/メーカー: インプレス
  • 発売日: 2016/09/23
  • メディア: Kindle版
内容紹介
手のひらサイズのミニPC Raspberry Piをとことん楽しむ本です。書いてあるとおりに組み立てれば完成する「ラズパイPC」の自作方法のほか、作って&使って楽しいガジェット作例もいっぱい。Windowsと操作を比べて慣れて、ラズパイPCを自分のものにしましょう!
 第1章:これがRaspberry Piだ!
 第2章:基本編 1万円チョイのミニPC作り
 第3章:Raspbianでの操作を覚える
 第4章:楽しいガジェットを作ろう!

この本は2017年2月に購入し、秋葉原で購入したRaspberry Pi 3Bスターターキットとともにブータンに持ち込み、実際にここで書かれていたような、「1万円チョイのミニPC」を実際に作った。キーボードとマウスは持っていたし、ディスプレイはテレビからHDMI端子でつなげばよい。あとはWifiさえ飛んでいれば割と簡単にできる。かかった費用はラズパイ3のスターターキットのみ。1万円はしなかったと思う。

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従って、その時点で本書第2章まではクリアしていた。なぜか本書をその後紹介していなかったが、それはきっと読了の目安となる日を明確に決められなかったことが大きいと思う。本書第4章ではビデオプレイヤーやハイレゾオーディオプレイヤー、パーソナルクラウドサーバー、ノートPCの製作等が紹介されているが、少なくとも前3者については喫緊のニーズがなかったし、ノートPCは、本書で紹介されていたPi-Top 2の後継機種を個人的に購入してブータンに持ち込んだ。

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本書で巻末に紹介されていたPi-Top SEEDは、2016年11月に当時慶應義塾大学SFCの研究員だった方が初めてブータンに1台持ち込み、その後2017年7月にオープンしたファブラボ・ブータンがそれを継承し、独自に英国Pi-Top社とコネクションを作って、10台ほどPi-Top 3の無償提供を受けた。ファブラボ・ブータンではそれを用いて中高生向けのプログラミング研修を2018年7月から行うようになり、そのインパクトの大きさに目を付けたユニセフが、さらにPi-Top 3を多くの学校に供与するための援助を決めている。

残念ながら、僕自身はPi-Top 3を十分使いこなせていたとは言いがたい。でも、帰国してから自分でラズパイによる電子工作の勉強を始めたので、Pi-Topでできる電子工作自体は今なら自力である程度は再現できるようになってきたと思う。また、内蔵のSonic Piで楽曲制作も少しかじり始めた。

こうなってくると、自分自身はもはや本書で描かれているレベルにはとどまっていないと思える。本書は、Linuxや電子工作、プログラミングの知識は不要」と謳っている。だから、第3章のラズビアンの操作に関する記述でも、ソフトウェアのインストールはAPTではなくSynapticパッケージ経由で済ませる方法を推奨している。本当にコーディングは回避してハードの組立て部分に特化している内容である。

その意味では「いちばんかんたん」という謳い文句は決して間違いではない。

ただ、結局Pi-Top 3は組立てセットは全て購入せねばならなかったし、他のガジェットにしても、割と市販品を購入してきて組み合わせれば完成というものばかりである。プログラミングの必要がないのはいいが、それだとパーツをどう組み合わせて、どうアプリをインストールするかという話で済んでしまう。いちばん簡単、基礎の基礎なのだろうが、それでこの価格だと、ちょっと購入を渋った人だっていたに違いない。

ラズパイもいよいよ4が公開される時期に差し掛かっている。今さら本書っていうのはちょっと古いように思うし、そろそろ役目を終えつつある解説書なのかもしれない。

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