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『アイデアソン!』 [仕事の小ネタ]

アイデアソン! アイデアを実現する最強の方法

アイデアソン! アイデアを実現する最強の方法

  • 出版社/メーカー: 徳間書店
  • 発売日: 2016/09/16
  • メディア: Kindle版
内容紹介
ドコモ、富士通、ソニー、ヤフー、ホンダなどの企業や大学、地方公共団体などで今話題となっているアイデア創発の手法「アイデアソン」。facebookの「いいね!」機能を生んだとも言われ、多様な参加者の多様な知見を総動員することで、画期的なイノベーションを生み出す手法を、日本を代表するファシリテーターの著者が解説! 各社の導入事例も多数収録した、日本で初めての「アイデアソン」本!

僕のことを個人的に知っている方であれば、僕が最近、「アイデア出し」のことを何度も口にしているのをご存知だろう。その片鱗はこのブログでの最近の文言でもチラッと触れている。『プログラム×工作でつくるmicro:bit』(5月12日付)で、「技術の理解を急ぐよりも、アイデアを思い描くことを大切にしてほしい」という著者の見解に「同感」と述べているのである。

アイデア出しを1人でやっていると必ず煮詰まってしまう。それを大勢の人を動員して、組織・所属を超えた集合知として創出を促す仕掛けが「アイデアソン」ということになる。ITエンジニアが短期間で行う開発競争の場合が「ハッカソン」と呼ばれているが、「アイデアソン」はまさにアイデア出しで、そのアイデアを具体的に形にするプロトタイピングの段階になると、先述のMicro:Bitでも書かれているような技術を理解した人の参加も必要となってくる。

こうした20~30人程度を集めてのアイデア出しは、おそらく僕の今後の3年間のうちに、何度か主催者となることになると予想される。既にプロトタイピング技術理解に向けた努力は自分なりに始めているけれど、アイデア出しのためのテクニックについては初めてのところが大きく、そちらの方のハウツー本は、タイトルがママの本書に限らず、おそらくこの後も何冊かは読んでみることになると思う。

本書を読むと、アイデアソンは毎月のようにどこかで行われているという。それなら実地で経験を積んでみたいなと思い、イベント情報を調べてみたけれど、新型コロナウィルス感染拡大の折、もろに三密をもたらすようなアイデアソンのイベント情報は今は少ない。また、そういう仕掛けのファシリテーターを務められている方のオンライントークイベントも覗いてみたけれど、やはりポスト・コロナの時代は、アイデアソンもオンラインで行うようなケースが増えてくるのかなという予感がした。もう少し待てばそういうのが出てくるかもしれないし、その場合は遠方の開催地まで出向かなくても参加できるメリットはひょっとしたらあるかもしれない。

さて、本書であるが、基本的にはハウツー本なので、ひと通りさっと目を通してみて、後ほど必要に応じて該当箇所を読み返すような使い方が今後も予想される。しばらくは座右に置いて、今度の行き先にも多分携行すると思う。

4年も前に発刊された本なので、言ってもせんなきことだけれど、15件もアイデアソンの事例を紹介されているのはちょっと多すぎではないかとも感じた。件数はもう少し絞ってもいいので、1つ1つの事例をもう少し丁寧に扱い、どういうポイントで煮詰まったのか、それをどうやってブレークスルーしたのかといった、個別具体的な話がもっと知りたいと思った。また、このところ独習書をいろいろ読んでいるから余計に感じるのは、こういう企画は書籍連動のウェブサイトも設けて、使用されるアイデア出しの具体的方法論に関して、フォーマットをダウンロードできるようにしておいてもらえると良かったかもしれない。既にその手法の開発者がサイトを持っているのであれば、そのURLを紹介するとかでも構わないが。

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