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『お蚕さんから糸と綿と』 [シルク・コットン]

お蚕さんから糸と綿と

お蚕さんから糸と綿と

  • 作者: 大西 暢夫
  • 出版社/メーカー: アリス館
  • 発売日: 2020/01/20
  • メディア: 単行本
内容紹介
滋賀県と岐阜県の境にある山の麓の集落に、一軒だけ残っている養蚕農家。お蚕さんを育て、その繭から糸を取る。それが生糸になり、真綿にもなります。人間本来の生活の営みや、生き物の命を衣食住にいただいていることを伝えます。

意外だった。本書の著者は弟の中学時代の同級生だから、最近出された別の本を買おうと思ってネット検索したら、養蚕に関しても写真集を出しておられた。同郷人だから、当然この養蚕の舞台も故郷からわりと近いところで、しかも発刊が今年1月となっている。

今どきシルクの本なんて珍しい。僕にもシルクで著書があるが、最近、版元が在庫を廃棄すると聞きつけたので、著者割引で100冊まとめ買いした。1冊ぐらい大西さんに贈っておこうか、なんてことを考えている。

しかし、発刊年を考えたら、わりと最近まで、養蚕や座繰り、真綿作りが行われていた、いや、現在も行なわれている。しかも、この伊吹山から金糞岳に至る山脈の滋賀県側でということは、山を隔てた反対側の岐阜県に僕たちの故郷があるから、けっこうなご近所である。地図で調べたら、この養蚕やってる集落から、まっすぐ東に抜けた濃尾平野側に僕の町もある。

こんなに近いのであれば、お手伝いに伺いたい。四齢期、五齢期の、給桑に大変労力がかかる時期とか、回転蔟にカイコを上蔟する作業とか、手伝わせて欲しい。僕が万が一にでも生活の拠点を岐阜に移すようなことがあれば、そこをベースにやりたいことの1つとして、頭の片隅に留めておきたい。

本書は基本的に小学校3、4年生ぐらいを想定して書かれている。そう、学校の活動でカイコの飼育を体験する学年である。そういうのを実際に今でもやっておられる方々の暮らしを垣間見れる本というのは、小学生にとっても貴重だろうし、放っておいたらいずれなくなる。記憶が失われる前に記録しておくことは必要だったと思う。ブログ読者に「買って」とお薦めできる本ではないけれど、小学校図書館には所蔵して欲しい本である。

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