SSブログ

『透き通った風が吹いて』 [読書日記]

透き通った風が吹いて

透き通った風が吹いて

  • 作者: あさの あつこ
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2015/11/27
  • メディア: 単行本
内容(「BOOK」データベースより)
野球部を引退したら、空っぽになってしまった渓哉。故郷美作を出て都会の大学に行けば、楽しい生活が待っているのかもしれない。でも、それは自分が望んでいることなのだろうか。親友の実紀は、きちんと自分の将来を見据えている。未来が見えずにいる渓哉は、ある日偶然、道に迷っていた美しい女性・里香を案内することになる。里香は美作に「逢いたい人がいる」と言うが…。モラトリアムの時期を迎えた高校生の焦燥、そして淡い恋を描く、心が澄み渡る青春小説。

前回も書いた通り、僕は今同時並行で2冊の本を読むようにしている。予定としては、読み進めるスピードが遅い、ちょっと難しい本を先に読了してこのブログでも紹介するつもりでいたが、前回の恩田陸『歩道橋シネマ』読了の後に読み始めたあさのあつこ『透き通った風が吹いて』の読み進めるスピードが速すぎて、専門書より先に読了してしまった。

ページ数的にも150頁ちょっとだし、1頁当たりの文字数も少なめだ。わずか3日ほどの間の出来事を描いており、あっという間に読了可能である。それと、オジサンがこの類の小説にさほどの時間をかけているわけにもいかないので、とっとと読み終えることにした。

高3の夏の終わり、少し前まで白球を追いかけていた高校球児が、県予選で敗退し、次の目標に向かって歩き出すまでのお話である。ついでにちょっとばかり岡山県美作地方の宣伝も入っている。僕自身は高2になったばかりの春には既に自分がどんな道を歩みたいかイメージできていたので、こうやって部活に打ち込んでいて、次に何をやったらいいのかわからなくなってしまう状態というのは理解しづらいところがあった。(だからといって、僕が部活にあまり力を入れてなかったわけではない。)

僕の場合は、団体戦のBチームがせいぜいだったので、夏休みの県大会にまで部活に打ち込む立場にはなかった。それじゃ何やってたのか、何を考えていたのか思い出そうと試みるが、あまりよく覚えていない。僕の大学入試本番は11月初旬だったが、学校推薦を取る際の評定が3年1学期までの学業成績だったので、夏休み前であっても結構勉強していたに違いない。第一志望校への学校推薦枠が取れた後の夏休みは、多分普通に受験勉強をしていたと思う。(あまりに思い出せないので、帰省した時に日記で確認してみたい。)確実に言えるのは、ラジオ講座『百万人の英語』は聴いていたし、映画『さよなら銀河鉄道999』を映画館に観に行ったことぐらいだろうな。

あさのあつこは多作過ぎてあまり作品を読む気になれずにいた。舞台も中学高校が多いので、オジサンにはあまり向く作品群ではない。うちにも高校生が1人いて、3人兄弟の中ではもっとも小説を読みそうな気もするが、そういう現役高校生には向いているかもしれません。

それにしても、4年以上前に出た本が、なんでコミセン図書室の新着本の棚に置かれてあったのかは不明だ。お陰で僕の目に留まって、借り出されることになった。

nice!(11)  コメント(0) 
共通テーマ:

nice! 11

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

Facebook コメント