『よかれと思ってやったのに』 [読書日記]
内容紹介
女は「わかる!」、男は「マジで?」
「すれ違い」の背景がわかる、衝撃のレポート
恋バナ収集というちょっと変わった活動を行うユニット「桃山商事」の代表を務める著者が、これまで1200人以上の女性たちの失恋話や恋愛相談に耳を傾けるなかで気づいた、失望される男性に共通する傾向や問題点とは?女性たちの生の声を聞いてみると、男女でこんなにも違う景色が見えているのか、ということが浮かび上がってくる。ジェンダー観のアップデートが求められる現代を生きる、すべての人たちに贈る、より良い関係を築くための「心の身だしなみ」読本。
息抜きの読書のチョイスであるが、思った以上に重かった。全部ではないけど、自分のこれまでの行動にも心当たりがあったからだ。例えば―――。
◆旅行の手配や結婚式の準備を任せっきりにしている夫にいつもイライラしている。
◆夫に食べたいものを聞いても、「なんでもいい」「そっちは?」としか答えない。
◆自分が詳しい話は得意気に語るが、知らない話題になると話の輪から外れる男友達。
◆「会社を3年で辞めて起業する」と宣言した男友達がいつまでも会社を辞めない。
◆彼氏はケンカや話し合いになるとすぐ黙り、不機嫌をまき散らす。それが怖い。
◆彼氏はうまくいかないことがあると黙り込み、“話しかけるなオーラ”を出す。
◆会社の男性は年齢の上下に関係なく、ミスや間違いを指摘すると機嫌を損ねがち。
◆夫は不満や要望を言わず自分の中に溜め込むタイプ。なのに不機嫌になるから厄介。
◆同棲中の彼氏がトイレのドアを開けっ放しでするようになった(大のときも…)。
◆職場の男性を見ていると、飲酒、喫煙、寝不足、偏食など、健康が心配になる。
◆彼氏は少し体調が悪くなると大げさにわめく。なのに病院には行きたがらない。
◆夫も息子も、うがいや手洗いの習慣がない。いくら言っても身につけようとしない。
◆肌の手入れや日焼け対策など身体のケアやメンテナンスをしない人が多くて驚く。
◆寝不足や飲み過ぎ、健康診断の数値など、小場の男性たちの”不健康自慢”が謎。
◆彼氏は同じものばかり食べている。ラーメンや牛丼などバリエーションが少ない。
◆自営業の夫は、仕事でも家事でも「こう」と決めた自分のやり方を変えたがらない。
◆服装、髪型、お店、シャンプーなど、彼氏は”定番”を変えたがらない。そこが謎。
◆夫は「仕事がひと段落したら旅行しよう」と言うが、いつまでもひと段落しない。
◆職場の男性たちは一度に複数の頼みごとをされるのを嫌がり、必ずどれかを忘れる。
◆同棲中の彼氏はたまに料理をするが、一品ずつしか作れないのがちょっと不思議。
彼氏だとかいう立場のバラエティはひとまず置いておいて、ここで挙げられた男の行動パターンは、ほとんどが僕に当てはまる。全体で取り上げられた事例からいえば3割ぐらいしか該当しないのだが、心当たりが自分にもあるというので少しショックだった。しかも、最後の3章、「身体のことを考えていない男たち」「保守的で変化を嫌う男たち」「シングルタスクな男たち」がもろに該当してしまい、最初の頃は他人事のように笑いながら読んでいたのが、しまいには結構深刻な気持ちになってしまった。
ただね、そうは言われても簡単には治らないのである。男のシングルタスク傾向を言われても、マルチタスクの妻の話に付き合っていると、数秒前に話していたことに真面目に答えようとすると、既に話題が別のところにぶっ飛んでいたりするし、妻のルーティンからちょっとでも逸脱した洗濯物の干し方をするだけでもチェックを入れられたりもする。それを僕の方だけ変えろと言われてもなぁ~。まあ、なるべく変えていきたいとは思うけれど。
それと、我が家の男たちには僕以上に本書に書かれたケースに該当する奴もいる。僕だけじゃなく、息子たちも本をを読んだ方がいいよな。
この話はジェンダー論の一環として書かれているのだけれど、ここで該当する傾向は男でも人によって程度に大きな違いがある。僕は確かにマルチタスクが苦手で、1つのことをじっくり片付けていきたいタイプなのだが、僕が今職場で一緒に仕事している奴は、「超」が付くほどのマルチタスクだ。そのペースでやられて、こちらが1つのタスクに集中したい時に、横から超早口で話しかけてくる。あれどうなっているかと。それで僕はいら立ち、不機嫌さを隠さないのだが、それはおそらく彼の方も、僕のことを理解不能だと思っているのだろう。
そんなことをつらつらと考えた。そんなに簡単には変われないだろうが、気を付けたいと思う。
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