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国王、テクノロジーによる問題解決を強調 [ブータン]

問題解決にテクノロジーを!:国王
Use Technology to Solve Problems: His Majesty’s Address to RIM Graduates
BBS、2019年8月10日
http://www.bbs.bt/news/?p=119143

2019-8-10 BBS.jpg

【抄訳】
国王は、王立経営研修所(RIM)の修了式前日となる昨日、卒業生に接見された。演説に先立ち、陛下は卒業生と交流し、ブータンの進歩の軌跡と国の将来について、卒業生が持つ懸念と考えを聞くのに時間を設けた。

卒業生への演説で、陛下は、これまでにブータンがあげてきた成果、中核的価値観、アイデンティティ、国の安全保障など、私たちがを最も重要だとみるすべてのものを守り、維持していくことが私たちの責務であると強調した。

「あなたたちは我が国のエコシステムにおいて特別影響力のある位置にいるわけで、我々が享受している平和と統一を守り、育てていく必要がある」――陛下はこうおっしゃった。我々の統一性と生まれ持った繊細さが国家として我々が成し遂げてきたことには大きく寄与している。新しい知識や技能、方法論を得る際にも、我々はこうしたクオリティを保持していかねばならない。

「過去の成果の上に立ち、さらなる高みを目指して下さい。皆さんの任務は古い靴を履くことや既に歩き古された道を追いかけることではありません。より明るい未来に向かって、新たな道を切り拓くことなのです。」

陛下はさらに続けられた。小規模内陸国で、多くの資源賦存上の制約や課題もある中で、我々はいつも失敗を最も恐れてきた。結果として、失敗防止装置が形成され始めた。「今日、そうした意図は良かったとしても、システミックな制約につながり、意図しなかった構造的背限界を提起するようになってきました。」


陛下は、そうした装置は目的は果たしたが、その有用性を大きく通り越し、イノベーションや創造性、企業を窒息させ、リーダーシップや説明責任、慎重な資源管理に悪影響を与えてきたかもしれない。これらは看過できない問題であり、対処が求められると指摘された。

陛下はさらに、雇用なき経済成長はどこでも起こっている問題で、ブータンだけが特別なわけではないとおっしゃった。したがって、我々の焦点は、雇用を創出することに置かれねばならないともおっしゃった。

2012年、ブータンの外貨準備高は、長年の蓄えにより6億7450万ドルあった。同じ年にFacebookはインスタグラムを買収したが、その買収額は10億ドルだった。「.この買収成立時、インスタグラムの従業員はわずかに13人だったといいます。それを知って、私は本当に驚きました。我々は、テクノロジーを課題解決のために用いる道を模索し、ガバナンスや民主主義、教育、農業の改善、雇用創出、福祉の向上、安全できれいな都市の実現など、国民が裨益するさまざまな課題への取組みにテクノジーを活用して行かねばなりません。」

また、小国として、我々が国内市場を越えて成長機会を捉えていかねばならないとも指摘された。我々が、伝統的な規模の経済制約や内陸としての不利な地理的条件を乗り越えていくのにテクノロジーを活用せねばならないともおっしゃった。

我々は才能に恵まれたブータン人を有する。適切な訓練機会と準備が与えられれば、テクノロジーを利用してより高い生産性とよりよい福祉の実現に貢献してくれるだろうとも。

陛下は、いくつかの分野で我々が既に見せた進歩を多としつつ、変化のペースはもっと上げられねばならないともおっしゃった。デジタルID、人工知能、ブロックチェーン、IoT、ビッグデータ、クワンタムコンピューティング、機械学習、仮想現実(VR)、拡張現実(AR)等、ブータン人にも無限の機会を提供してくれる技術進歩をどう活用していくべきなのか、考える時に来ていると強調された。

「小国であることは我々をスマートな国にしてくれる筈です。それは選択の問題ではなく、必要性の問題です。テクノロジーはこうした大望を実現するのに必要不可欠なツールなのです。」

◇◇◇◇

日本で出す本の原稿執筆で追われていてずっと疎かになっていたのが、このブログでブータンのネタをフォローすることでした。『大人の週末起業』を読んでいて、ブログもこれだけ続けていればもうちょっと有効活用した方がいいと思えてきました。最低週1回はブータンの話をフォローしておこうと考えた次第です。これから冬にかけては人前でブータンネタでお話する機会が何度かあるので、情報インプットするために、こういうアウトプットは意識してやっていこうかと思っています。どこまでペースを守れるのかどうかは、やってみないとわかりませんが、できるだけ頑張ります。

その復活第1回はテクノロジーネタ。テクノロジーの話はまさに今僕が原稿を書き上げた日本で出したい本の中でも取り上げている中心的テーマですし、3月に離任してブータンから帰国する前に現地でまとめてきた論考集の中でも何度か取り上げてきたキーワードでもあります。手前みそですが、ブータンにおけるこのテーマでの世論形成には僕も僕なりに貢献してきたという自負もあります。

国王陛下は4月11日にはファブラボ・ブータンを初めて訪問されて、テクノロジーを駆使できる若者がブータンにも育ちつつあるというのを実感されたようです。そこで開発中のVRゴーグルを装着されたとも聞きました。

日本で出す本の出版社探しは現在も続いています。取りあえず1社は編集者が会って下さることになったところですが、どう転ぶかわかりません。もう少し出版まで時間がかかるようなら、この国王の演説についても加筆しちゃってもいいかもしれないとも思います。それくらい、僕が書いている本の内容ともフィットする今回の出来事です。

この日はクエンセルでも同じ内容の記事が掲載されていたので、リンクを張っておきます。

”His Majesty addresses RIM graduates"
Kuensel, 2019年8月10日
http://www.kuenselonline.com/his-majesty-addresses-rim-graduates/
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