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図解入門業界研究 最新ファッション業界(第2版) [シルク・コットン]

図解入門業界研究 最新ファッション業界のトレンドがよーくわかる本[第2版]

図解入門業界研究 最新ファッション業界のトレンドがよーくわかる本[第2版]

  • 作者: 為家洋子
  • 出版社/メーカー: 秀和システム
  • 発売日: 2016/12/24
  • メディア: 単行本
内容紹介
ファッションはコミュニケーションです。ですから、社会と密接なつながりを持ち、社会が変わればファッションも変わっていきます。いま、ファッション業界は社会の変化にあわせて大きな構造改革の時期を迎えています。本書は、ファッション業界を知りたいすべての方に業界の「いま」をわかりやすく解説する業界研究書です。ファッション業界の最新のトレンド、アパレル業界や化粧品・美容業界の動向、ブランド戦略などがわかります!

アパレルから化粧品、美容業、装飾品・ジュエリー、アパレル小物まで、ファッションを幅広く捉えて業界トレンドを描くのは結構骨の折れる仕事だ。アパレル業界に特化したアナリストがカバーできる範囲は越えているし、こうした広い括りで書いてくれそうな人を探すのは大変だったんじゃないだろうか。

そこで白羽の矢が立ったのが為家洋子さん。ファッションにまったく無頓着なオッサンにはまったく誰なのか想像できないが、エッセイストをされていたりするらしい。従って、ちょっと前に読んだアパレル業界研究の本と同じシリーズだけど、文体がまったく異なるため、戸惑うところも多かった。囲みのエッセイも多かったし。

僕はあまり美容や化粧品、宝石や小物の話には興味はなかったので、相当な飛ばし読みをした。市立図書館で借りるのに1カ月以上待ったのに、自分が借りて2週間の延長を1回やり、かつ1週間以上の延滞までやってしまった。順番待ちだった次の利用者の方、本当にごめんなさい。役に立つ内容であることを祈っています。

ことアパレル業界に関していえば、ファストファッションとラグジュアリーファッションへの二極化が主に描かれている。GAP、H&M、ZARA、ユニクロなどについては意外とポジティブ。特にユニクロの描かれ方はかなり好意的だと感じる。この本は発刊年からいってあのユニクロ潜入ルポの本が話題になるより後に出ている。にも拘わらず、ユニクロ社員の労働実態についての言及はなく、低価格で少品種大量生産の戦略の背後で、これらの衣料を生産するのに関わっている人々への洞察が少ない。

最近、ZARAの親会社が2025年までに取扱い衣料品を持続可能な繊維(Sustainable Fiber)に完全移行すると株主総会で発表して話題になった。この話をFacebookでシェアしたら、友人がこんなことをコメントしてくれた。自分のような体形の女性に合う服はZARAにしかないから、どうしてもZARAに頼らざるを得なかった。そのブランドが素材にこだわって持続可能な繊維の使用に舵を切ってくれたのは朗報で、今後は胸を張ってZARAを着ることができる。

ファストファッションは確かに安いし質もそこそこいいが、使われている素材については化繊が多用されているので、着ていて一種の後ろめたさが僕には付きまとう。そこを緩和してくれる何かがあればと思うのだが、少なくとも本書を読んでいてその糸口すらも見出すことができなかった。

もう1つ気になったのは、これら衣類やアクセサリーなどは消費者の手に渡るところまでについて本書では取り上げられているけれども、使用後についての言及はあまりなかった。小物であればともかくとして、衣類の大量廃棄といった問題への業界の取組みについては、もうちょっと触れて欲しかった気がする。

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